「法学教室」2010年12月号(363号)の特集より。
法学教室2010年12月号
http://www.yuhikaku.co.jp/hougaku/detail/018245
つまずきのもと民事訴訟法
はしがき…松下淳一……4
◇Ⅰ_当事者の確定…堀野 出……6
◇Ⅱ_法人でない社団の当事者能力…下村眞美……10
◇Ⅲ_確認の利益…山田 文……15
◇Ⅳ_弁論主義の第一テーゼ――主要事実と間接事実の区別…杉山悦子……20
◇Ⅴ_判決理由中の判断の拘束力…宇野 聡……25
◇Ⅵ_必要的共同訴訟…菱田雄郷……30
◇Ⅶ_独立当事者参加 八田卓也……34
この中で、
下村眞美「法人でない社団の当事者能力」
は大変勉強になり、これまで自分の抱いていた疑問が氷解いたしました。
以下、引用(前掲書11-12頁より)
「学説は、奇妙なことを言う。法人でない社団も、個別訴訟ごとに、その訴訟の訴訟物たる権利義務について権利能力者になる、と言うのである(引用文献省略-ESP)。それが通説である、とさえ紹介される。
しかし、給付訴訟において法人でない社団が原告または被告となるときは、法人でない社団は、給付主体または給付受領主体として現れるだけである。構成員に総有的に帰属する給付請求権の行使または給付義務の履行につき、構成員のために訴訟担当者として法人でない社団が当事者となるだけのことであって、訴訟当事者になるや、あるいは判決が言い渡されるや、それまでは構成員に総有的に帰属していた権利義務が突如にも法人でない社団に帰属する(訴訟係属を原因として構成員から権利を承継するのであろうか)、その限りで権利能力が認められる、などと説明する必要は全くない。
確認訴訟においても、法人でない社団は、構成員に総有的に帰属する権利の存在または義務の不存在の確認を求めて、構成員のために訴訟担当者として当事者となるだけのことであり、法人でない社団に権利が帰属する旨の確認を求めることはできない(訴え却下か請求棄却かには問題がある)のは、至極当然の理である(参考判決省略-ESP)」