鈴木禄彌「一民法学者の放浪記」」『北大法学論集』第55巻第6号(2005年)

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2455頁。

「先生(ESP補足-谷口知平先生)がお教え下すったことの一つに、『原稿の依頼があったら、何でも書きなはれ』--これは先生独特の関西弁です--ということでした。これは無茶苦茶非良心的な方針のように見えますが、先生の御考えでは、何を勉強しても、ただ、人の書いた本を読んだだけでは本当に頭には入らない。それが自分で原稿を書いて印刷になるという事になれば覚悟ができて、必死になって読み自分の頭の中でこなす事ができる、ということでして、事実、先生は、このお言葉を御自身でも守ってこられたようです。私も、このお言葉をいつも思いうかべて、濫作などいわれていないとも限りませんが、今日まで、ほぼ完全に守ってきました」