2月から4月までNHK BSで放送されたプレミアムドラマ『舟を編む~私、辞書つくります~』。
【あらすじ】(ドラマサイトより)
辞書作りにかける情熱を描いた大ベストセラー『舟を編む』を、新入り社員・岸辺みどり(池田エライザ)の視点で連続ドラマ化!
大人気ファッション誌の編集部員・岸辺みどり。
雑誌の廃刊が決まり、突如異動になった先は辞書編集部!
そこは、ぼさぼさ頭で超がつくほどの生真面目上司・馬締光也(野田洋次郎)を筆頭に、くせ者ぞろい。
みどりは、彼らに翻弄されながらも、一冊の辞書を作るために十数年間に及ぶ時間と手間をかける根気と熱意に触発され、次第に自らも言葉の魅力を発見、辞書編さんの仕事にのめり込んでいく。
辞書「大渡海」を完成させるまでの、辞書編集部員たちの奮闘物語。
第1話から最終回まで、ドラマの世界に引き込まれました。
大変、大変面白かったです!
プレミアムドラマ枠はこれまでも秀作ぞろいで、つまらなかった作品はひとつもないんですが、その中でもトップクラスの面白さでした。
辞書って、これまではちょっと無機質というか……ひんやりした存在だと感じていたんです。
んでも、このドラマを観ていたら印象が180度変わりましたね。
たくさんの人達の努力によって生み出された、血が通った生き物なんだろうなあ……と、いまは思います。
だからこそ、言葉をもっと大切にしたいと感じました。
馬締さんの台詞「上手くなくていいです、それでも言葉にしてください。今あなたのなかに灯っているのは、あなたが言葉にしてくれないと消えてしまう光なんです」は、本当にその通りですよね。
「めんどくさい」なんて言わず、ちゃんと言葉にこだわっていきたい!
そして、時代とともに言葉の意味が変化していくという件も、とても勉強になりました。
「恋愛」は、以前は「男女間」「異性間」のものと書かれていたけど、作中で製作した中型辞書『大渡海』ではそういった記述がなくなって。
「癌」も、以前は「死に至る」と書かれていたものが、新しい辞書ではそういう記述がなくなりました。
ペーパーレス化が進む現代において、紙質を追求していくのも興味深かったです。
紙の辞書が愛おしくなりましたよ!
ということで、「言葉のもつ力」や「辞書の存在意味」「紙の魅力」などなど、いろんなことに気づかせてくれた素晴らしいドラマでした!
もしかしたら、『拾われた男』『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』のように、今後地上波に降りてくるかもしれませんね?
そして、『舟を編む』の次に始まったドラマが『老害の人』。
これまた、内館牧子さん的おもしろさ!
主演・伊東四朗さんの娘役が夏川結衣さんなんですが、羽田美智子さんもご出演なので、ちょいちょい混乱するなぁ(苦笑)と思っていたら。
隠れキャラのような伊東さんの亡くなった奥さん役が、姉小路のおばさま(田島令子さん)なんですね!?
『おかしな刑事』ファンの方がキャスティングなさったんですかね? 大笑!
しかし、1年前のプレミアムドラマ『我らがパラダイス』では、シニアの役を演じる役者さん達がまだまだお若い方々でちょっとアレでしたが、今回は、伊東四朗さん他、ガチでシニアの役者さん達がご活躍で清々しいです。
『我らがパラダイス』もドラマ自体は面白かったんですけども、まだそこまで老け込んでいない役者さん達がお年寄りの役を演じると、やはり違和感があったといいますか……。
それを踏まえると『老害の人』は、台詞の説得力が全然ちがうわー。
今夜10時から、第2話が放送されます。
ご興味がおありの方は、ぜひ!