NHK総合でひと月前に放送されていた草彅 剛さん主演のドラマ『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』全2回の録画を拝見しました。

 

NHKドラマらしい、非常に見応えのある作品でした!

 

「ろう者・難聴者」×「ミステリー」という、これまでのドラマではない切り口の社会派作品で、たくさんの問題提起がありましたね。

 

草彅 剛さん、橋本 愛さん、ろう者・難聴者のキャストさん達、みなさん素晴らしかったです!

 

 

【あらすじ】(ドラマ公式サイトより)

 

仕事と結婚に失敗した荒井尚人。

家族や恋人に心を開けないでいるのだが、生活のため唯一の技能を活かして就職活動をはじめる。

その技能とは“手話”。

彼は耳が聞こえない両親をもつコーダ(Children of Deaf Adults)だったのだ。

 

そして彼は手話通訳士として働くことに。

やがて仕事にも慣れ、新たな生活を送りはじめた尚人のもとに届いた依頼は法廷でのろう者の通訳。

 

この仕事をきっかけに、尚人は自身が関わった過去のある事件と対峙することに。

現在と過去、二つの事件の謎が複雑に絡みはじめる…

 

 

このドラマを通じていろんなことを感じたのに、それを明確な言葉にできないのが本当にもどかしいです……自分の文章力の無さに泣ける。

 

そんな状態でもはっきり言えるのは、「ろう者・難聴者の役を当事者が演じる」ということの意味の大きさをひしひしと感じた、ということです。

 

BSプレミアムで昨年放送していたドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』において、主人公の弟(ダウン症)の役を実際にダウン症の葵くんが演じたときも、すごく説得力がありました。あの時に通じる。
 

これまでも、ろう者(という設定のキャラクター)が登場するドラマはありましたよね。

でも、出演者のおひとり・小川さんのコメントにありましたが、これまでのドラマの多くは「聞こえる人を相手にして、聞こえる人が見て、聞こえる人が喜ぶ内容で作らないといけないような面があったと思う」「ろうの人の存在を番組の作り手が考えていなかったんじゃないか」ということだったのかも。

 

それに対して、今回の「デフ・ヴォイス」は、「聴者」と「ろう者・難聴者」を繋ごうとした作品だったのではないでしょうか。

 

専門的な知識は全然ありませんけども、とにかくたくさん考えさせられました。

ミステリーとしても、骨太で面白かったです!

 

原作小説も近いうちに読んでみたいです。

そして、ドラマの続編も製作してほしいですね。

 

キャスト、スタッフ、関係者のみなさま、見応えのある作品を誠にありがとうございました!