国内におけるミステリードラマが激減したもので、ここ数カ月、海外のミステリードラマを視聴しています。

 

BSプレミアムでの『刑事コロンボ』『シャーロック・ホームズの冒険』『名探偵ポワロ』は以前から楽しく拝見していましたが、他チャンネルのドラマもチェックするようになりました。

 

……で。

海外ミステリーを観ていると、日本のミステリーとは違う部分があることに気が付きます。

 

単刀直入に言いますと、海外ドラマでは成人男性から少年への性加害が普通に登場するんですよね。

 

「普通に」というのは不適切な書き方かもしれませんが、「特別珍しいケースとしてではなく」という意味です。

 

日本のドラマでは、性加害の被害者といったら、わたしが見たことのあるドラマでは100%女性か少女。

男性や少年が被害者のケースは、見た覚えがありません。

 

というか、「女性を被害者にして、その復讐として被害者の家族や恋人が殺人を犯す」というパターンがかつての作品にはありすぎましたが、女性が泣き寝入りするのが当たり前ではない時代になったことに伴い、激減。

今となっては、そういう事件はもはやレアケースかもしれません。

 

その一方で、男性(少年)が被害者のドラマは、日本の作品では本当に見たことがありません

 

でも、欧米のミステリードラマでは、そういう事件が普通に登場します。

(生々しい描写はありませんが!口頭で語られるのみです。家出少年たちの面倒をみている親切なおじさんと思われていたが、実は…など。)

 

これはつまり、「男性(少年)が性犯罪の被害者になるケース」が海外では想定されているのに、日本では想定されていない、ということの現れなのかも?

 

池上 彰さんも、「男性が被害者になるとは考えたことがなかった」とおっしゃってましたしね……。

 

「男性でも被害者になりうる」ということを日本全体で認識しないと、またつらい目に遭う人たちが出てくるかもしれません。

 

みんなの意識を変えていかないといけないんだろうな……と、海外ミステリーを観ていて感じました。