深刻な医師不足打開策は? | 「人の痛みがわかり、患者さんを身内の如く」を心がけている歯科医院です。

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「相手を思いやる気持ち」を大切に、
前向きに研鑽を積んでいきますので、皆さん御教授の程、お願い致します。

 2月も残り少なくなりました。あっという間に2ヶ月が過ぎました。

さて、都市部でも地方でも、深刻な医師不足が叫ばれています。

特に皆さんもご存知の様に産科医と小児科医の不足は周知の事実と思います。

 ある地方では、「地元では子供が生めない」「検診に通うのに片道2時間」

等と言う悲惨な現状が浮き彫りにされています。

また、小児科医の減少で小児の救急医療の廃止にまで至る所も出てまいりました。

地域偏在で、地方では勤務医の不足などで、診療休止に追い込まれている所もあります。

 原因は一概には言えないですが、政府の「医療費適正化」の名の下に医師数を抑制し、社会保障切捨て

ごめんの風潮が大きな原因とも言われています。

 我々開業医を直撃した今回の診療報酬の大幅削減、国の財政負担軽減の為の弱者は切り捨てとも

思われる構造改革など根底を変えずに付け焼刃の政策で、たらい回し、重要法案の先送り等、

どう見ても国民の為にとは到底思えない昨今の政府の方針ともとれます。

 この様な現状の時にこそ。国立病院、大学病院などの公の医療機関を先頭を切って守るべき立場で

ありながら、ますます、国が率先して産婦人科のある病院をなくしてきています。

 民間業院でも産科や小児科の休廃止があいついでいます。

あるM県では、やっと見つけた医師も、「生活圏がおびかされる」と辞退したと報じられています。

 あくまで政府は医師数は基本的には足りていて問題は地域差、診療科目の偏りに過ぎないと、

頑なにその姿勢を崩そうとはしません。

 根拠には人口10万人当たり200人の医師数で、アメリカ240人、ドイツ350人、イタリー420人

と比べればわかると思います。

 今回暫定的に医学部の定員を増やす方向を打ち出しましたが定員増が認められたのは10県に過ぎませ

ん。

 深刻な医師不足の地域は早急に対応しないと大変な危機となります。

 医師の絶対数の不足は、病院勤務医の、過酷な労働条件で、過労、心身の衰弱に追い込まれ、

絶えかねた医師がやむなく退職してまるで、経済の「デフレスパイラル」同様な事態に陥っています。

 過労死認定基準といわれる労働条件以上に現実働かねばならない医師もあるそうです。

一人の医師の過密な労働は、「患者さんへの説明不足」「三分治療」

など質の確保、患者さんの安全面でも早急な対策が迫られています。

 ある本で読みましたが、

「余りに忙しくて思考力がにぶり、医療事故を起こしそうになった」

「手術の掛け持ちでミスが心配」

との報告もあるそうです。

 勿論医師のみならず医療関係者である看護師さん、薬剤師さんの適正配置、なども必要です。

 最近これには賛否両論があると思いますが、

患者さんの権利ばかりが最優先され、産婦人科医の逮捕など、何でも訴訟をすれば勝てるが如きの

風潮も如何なものかと思います。

 私も一介の開業医で22年やらさせて頂いていますが、訴訟を恐れるがあまり、

「触らぬ神に祟りなし」

という弱腰の姿勢にならざるを得ない医師、歯科医師の人もお見えになると思います。

 当然当人、若しくは身内の方々の気持ちに置き換えればその場に直面すればだれしもそういう

アクションを起こすかもしれませんので、

あくまで、医療事故を客観的に判断究明する第三者の調査機関も必要であり、不幸にして事故が起きた場

合いには保障、(被害者救済の公的機関の設立)を今政府がようやく重い腰をあげたといわれています。

 美しい国日本 誰もが安心して生活できる日本 再チャレンジできる日本 ・・・・

絵に描いた餅にならないか少し心配してきているのは私だけでしょうか?・・

            http://www.mizutani9620.com 水谷歯科医院