手術直後の説明 | 父ちゃんの食道癌…改め…父ちゃんの「せん妄」

父ちゃんの食道癌…改め…父ちゃんの「せん妄」

2013年夏、私の父親(70代)に食道腺癌が見つかる
11月に食道亜全摘手術を受け、術後の経過も順調だった

ストレス耐性が弱い父は「食べる事」に挫折

せん妄

食欲は回復したが、認知症対応型施設に入院

退院

手術を終えたばかりの外科医から説明を受ける。

ホワイトボードに図を描きながら、分かりやすく説明してくれる。



手術はほぼ予定通り行った。


肋骨が硬かったので1本折った。

(1か月ほど鈍痛があるかもしれない)


術前説明で肝臓にのう胞(肝のう胞)があると言ったが、実際見てみると予想外に大きい。

ハンドボールほどの大きさで、どうしようか考えたが、そのまま残すことにした。


肝のう胞が邪魔で手間取った。

この大きなのう胞のせいで、周辺の組織が硬い繊維状になっていた。


食道の再建(胃管)は、術前には胸骨後を予定していたが、それだと肝のう胞に圧迫されて、飲みこんだ物が上手く通らないので、


胸骨後経路

後縦隔経路に変更した。
後縦隔経路



食道癌の手術は、他の手術と違って、手術直後よりも術後2~4日に具合ががくっと悪くなる事がある。


 手術翌日にわりと元気でも、その次の日はだいぶ容体が悪くなる事もある。

 術後2~4日→脈の乱れ、胸のぜこぜこ、発熱など(たいてい皆にある)

 術後5日目→熱がある場合は縫合不全の可能性あり


 ということで、術後5日目の12月1日がひとつのメド。



切り取った食道と胃、リンパ節は病理検査に回し、1週間ほどで結果が出る。




輸血について。

輸血はしない。

父はもともと貧血気味だが、今後も状況次第ではあるが極力輸血は避け、自身の回復力に頼る。




 執刀医の説明が終わり、父の術後の処置に50分ほどかかるので、面会の準備が整ったらまたPHSに連絡するので、待合室で待っていてくださいとのこと。



 母と姉と待合室で

「ぜこぜこって方言?」

「肝のう胞、ハンドボール大って言ってたね」

「ハンドボールってどれくらいだっけ?」

「けっこう大きいよね?」

「そんなものがお腹の中にあって大丈夫なの?」

など話しながら待つこと1時間。


20:00ごろ、PHSが鳴る。

3人でICUへ向かう。


荷物を置き、手を洗い消毒し、マスクを付け、父のベッドへ向かう。

目は閉じていたが、話しかけてみるとうっすらと目を開けた。


「また明日来るね」と声をかけ、病院をあとにする。