こどもの日に菖蒲湯に入る由来とは
こどもの日は奈良時代に中国から伝来した「端午の節句」の日でもあり、菖蒲湯に入る風習も古代中国から伝わったものです。当時、中国において5月5日は雨期を迎える直前であったため、雨期に増加しやすい厄災や疫病などの邪気を払うことを目的として「端午の節句」と呼ばれる行事を行っていました。
その際に用いられたのが、「強い香りが邪気を払う」とされていた菖蒲です。葉を軒下につるしたり、根を刻んで入れたお酒を飲んだり、さらには葉や根を束ねてお風呂に入れる「菖蒲湯」に浸かったりする風習が生まれました。
その文化が日本へ伝わるなかで、菖蒲の葉が武士の大事な武器である剣の形に似ていることや、「尚武(武道を重んじること)」と同じ読みであることから、次第に男の子の健康や成長をお祝いする行事へと発展していきます。
菖蒲の葉のように、先が剣のような形の植物は、厄除けや魔除けの効果が高く、観葉植物として用いる場合、庭や室内の邪気に対して防御する魔切りの効果が期待できます。例)サンスベリア(虎の尾)、竜舌蘭( マクロビでお馴染みのアガベシロップの原料となります)、アロエ、柊、ユッカ(青年の木)、ドラセナ・マッサンゲアナ(幸福の木)など。( ´∀` )b
こちらは、日吉神社さんのサイトで紹介されている竜舌蘭の花です。立派な花を咲かせていますね!(*´∀`)♪
https://amp.amebaownd.com/posts/4491304
現代においても『端午の節句=菖蒲の節句』として、菖蒲は大切な縁起物の意味合いで広く用いられています。
菖蒲湯の作り方と作用について
ここでは、菖蒲湯の作り方と作用についてご紹介します。(^o^)/
・菖蒲湯の作り方
主な作り方は以下の通りです。
1. 用意した菖蒲を空の浴槽に浮かべます
2. 温度が高めのお湯を張り、完成です
菖蒲を細かく切り、ネットなどに入れてお湯に浸ける方法もありますが、上記のように菖蒲をそのまま入れるほうが香りをより楽しめます。
菖蒲は端午の節句が近づく4月下旬から5月初旬頃にお花屋さんやスーパーなどで販売されることが多く、入手するのはそれほど難しくないでしょう。
ちなみに、名前が似ていることから「花菖蒲」を間違えて購入してしまうケースもみられますが、花菖蒲はアヤメ科の花であり、菖蒲湯の菖蒲はサトイモ科の植物であるため注意しましょう。☆⌒(*^∇゜)v
・菖蒲湯の作用
菖蒲湯は清々しい香りによってリラックス効果を期待できるほか、漢方においては血行促進作用によって肩こり・腰痛解消などに役立つともいわれています。
また、「菖蒲の葉を頭に巻くと頭が良くなる」といった言い伝えもあるため、おまじないとしてお子さまと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
以前、ある資格試験に向けて勉強をしていた時に、頭に菖蒲をまくと頭が良くなると信じて頭に菖蒲の葉をまいて菖蒲湯に入ったところ、その後、無事、試験に合格することができました。
プラシーボかもしれませんが、菖蒲の葉が自己暗示となり雑念を消滅させ、試験に集中できたのだと思われます。
日本古来から伝わる行事は、心と身体と魂を養い、調えてくれる優れたものがたくさんあります。
日本人は長い間、自然に親しみ、四季折々の植物の力で守られてきた歴史があります。
とくに五節句は、暦の上でも節目となる大切な時期となるため、自然の力を借りて無事に過ごせるように願うことは理にかなっています。
伝統行事から得られることは計り知れないです。(^^)d
菖蒲が手に入る方は、是非、菖蒲湯をお試しになってみてください。(*^^*)