日本の外交についての雑考
最近、韓国の動静がすっごい不安定なのを受けて、つらつらの日本の外交の重要性を考えてみた。
日本にとって、現在、プライオリティ(優先度)の高い物は何か。
それは、日本経済の根幹を成す経済的なものであることは言うを待たない。日本経済の高さこそが「日本の国際力」と言っても他ならないほど、日本の政治的な発言力は無いし、影響力はそれほどない。
日本を日本たらしめているのは、経済力。哀しいかな、それが現実のようだ。
そういう意味では、経済の高さを安定させる事が、日本外交が最も優先させるものであろう。
では、何を優先させるべきか。
シーレーンの確保だろう。
シーレーンの安全確保(安全保障)が無ければ、日本はあっという間に最貧国に陥る。殊に食料自給率の低さもあって、日本一国だけでは1億3000万人を養う事は出来ない。これは歴史が証明している(マッカーサー発言など)。
日本のシーレーンのうち、亜米利加方面はさして問題は無い。広い太平洋の中に不安定要素を生み出す国家も無いのが原因だ。
しかし、中東方面から日本に伸びているシーレーンは一つ不安要素がある。
中国と台湾の関係悪化がそれにあたる。
日本から見れば、中国と台湾の関係悪化、正確には中国が台湾を「飲み込んだ」時にシーレーンの安全保障が十全と言えなくなるだろう。
そもそも、中国と日本は経済的な繋がりもあって比較的穏健と言えるが、最近の中国の行動には疑問が残る。
中国の言いがかりとしか思えない尖閣諸島の領有問題や、国境まで突き出してきた潜水艦の問題もある。
特に潜水艦が国境まで突き出してきた問題は、外交問題、最悪戦闘行為に入ってもおかしくは無い事態だった。もともと日本の外務省が弱腰な事、いわゆるチャイナ=スクールがあった事から「何事も無かった」かのように扱われたのだろう。主権国家としてはどうなのか、と疑問に思わざるを得ないのだが―――。
そういった昨今の中国の行動を考えれば、経済的なつながりがあるから、と言う事で中国を全面的に信用していいものではないだろう(もっとも外交関係で全面的に信用していい場面など存在しないが)。
日本から見れば、中国が台湾を飲み込んだ時に「シーレーンを外交カードとして扱われる」場合を想定して、それを阻止すべく動くべきだ。
ただし、日中間や国連の場では、中国の脅しもあって、台湾は国家間の異端児として扱われている。台湾の国連加盟支持国は20数ヶ国という(日本も常任理事国も支持はしていない)
なかなか外交というものは難しいものだ。
日本から見たら中国は経済的な繋がりもあって重要視すべき国なのだが、その国が日本のシーレーンを脅かす可能性を持つ国だとは。
そういう視点から考えれば、日本は中国が台湾を飲み込む事の無いように手綱を取る必要がある。
手法としては、(集団的自衛権の問題もあるが)日米演習を台湾近郊(沖縄近辺)で行う示威行動があるだろうか。
もしくは、国連の台湾加盟国を増やすべく(特に亜細亜方面で)裏面で行動する、という方法もある。
台湾―日本以外の国の経済的な繋がり(観光業は除く)を増やせば、台湾の存在自体が利害を一致させる事もできる。
あるいは、台湾に大きく、権威のある大学を建設させて、多くの留学生・教授を招き、いわゆる人間の壁を作らせるのもある。
ASEANほどではないが、何がしかの経済圏的な会議を持ち、台湾にも加盟させるというのもある(ただし弱小国同士だとあまり意味は無い)
日本政府として「あらゆる戦闘行為は集団的自衛権を明文化させるきっかけになるかもしれない」という発言も必要だろうか(イラク派兵問題もあるが…)
まぁいろいろとあげつくろってみたが、実現性の高いのはあまり少ないように思える。
何にせよ、現状では「日本のシーレーン確保のために台湾を防壁とする」のが最善だろう。現状維持、といえばその通りなのだが、少なくとも台湾の政治的(反中国的なもの)・軍事的な要素を弱めるのは日本を危うくする一歩であるのは間違いではない。
次いで大事なのが、世界の注目の集まるイラク派兵だろうか。サマーワ市方面に駐留している陸上自衛隊だが、こちらは少しずつ事態が緊迫している。やはり大きいのが「(侵略者として見られている)亜米利加の子分」という見方のされ方だろう。また、イラクに派兵している国が脱落していっているのもある。
現状で考えるなら、日米関係もあって、陸上自衛隊を撤退させるのは少し難しい。
国連やEUといった多国間の連合はともかく、二国間の同盟関係で言うなら、日米間ほど強い同盟関係は無い(どちらかというと主従の関係に近いが)。その関係もあって、日本が撤退するのは日米間、厳密には大国間のパワーバランスが崩れかねない事、亜米利加は日本を(経済的に)締め上げる事が出切ることを考えれば、イラク派兵で多少汚名を喰らっても仕方ない面がある。
では、日本はイラクで何を成すべきか、という点に落ち着くのだが、これはもう治安維持と農工商のインフラ整備、医療・衛生・教育の完備、衣食住の安定供給を「少なくともサマーワ市だけで」行って聖域に近い物を作るべきだろう。ただしこれは民間企業の協力が不可欠で、それを防衛するための武力が必要になる。
陸上自衛隊にその装備を揃えさせ、数的な戦力を揃えるのが大前提になる。
その覚悟があって、それをやり遂げる事が出来たなら、日本の国際的な位置付け(正確には自衛隊)は「護民軍」として名を馳せる事ができるだろう。
それは第二次世界大戦で亜細亜解放を成し遂げた功績以上のものになるに違いない。
その次に来るのが北朝鮮問題だろうか。
最初に考えたのが韓国の怪しい動静だったのだが、何気にプライオリティは低い。
北朝鮮の海軍力の低さと(日本侵攻においての)陸軍の数的劣勢を考えれば致し方ない。
もっとも、ミサイルをぶっ放されるだけで多大な被害をこうむる事になるが…。
ただ、北朝鮮に限って言うのなら、信用度はゼロに近い。
日朝間の平壌宣言も踏みにじっているし、
1995年のKEDO(日本・亜米利加・韓国・EUによる朝鮮半島エネルギー開発機構)の一方的破棄(に近い)事をやらかした「前科」があるからだ。
(KEDO:核開発を断念する変わりに重油50万㌧の供給を受ける)
それを考えれば、何を悠長に6者協議をやってるんだ、という話にもなる。
話し合いで解決できるのなら、それに越した事は無いが―――。
北朝鮮をどのように扱うか。
現状で考えられるのは、経済制裁だろうか。
経済制裁を行い、拉致問題を解決・安全保障の確保させる。その一手しかない。
ただし、これで必要なのは「北朝鮮(金政権)の延命」というカードだろう。
北朝鮮の惨状は目に余るものがあるという。
人道的に考えるならば、北朝鮮を延命させる事は罪悪だ。
しかし、朝鮮半島が一つの国家にまとめるには少し抵抗がある。
「北朝鮮が核を持つのを理解できる」という韓国大統領の発言がその原因だ。この発言は韓国が核を所有、と見る事も可能だ。その技術的手法が北朝鮮の開発した核技術だろう。
この発言を容認してしまっては、北朝鮮という脅威を排除しても、韓国ないし統一コリアという新しい脅威が出来てしまう。特に、朝鮮半島が統一されては、朝鮮半島の国家(統一コリア)が海軍力を増強し、日本に対する脅威にもなる。
先ほども書いたが、北朝鮮の国民の惨状は伝えられているように、極端な飢餓状態に陥っている。戦前に日本が朝鮮半島に残した技術的なものも、1960年代に使い果たして継続・発展しきえず、今では残骸しか残っていないという。
外交はチェスゲームと割り切って北朝鮮を存続させるか、人道的に北朝鮮(金王朝)を崩壊させるか―――。
政治家か人間か、というジレンマに陥る。時として、政治家が発狂しかねないほど受ける重圧だ。
これに関しては、政府主導者の人格やバランス感覚に左右される。
裕福な自国民を優先させるか、飢餓に陥っている他国民を優先させるべきか。
恐らくは、この点こそが北朝鮮問題をどのような結果に持っていくかの分水嶺になるだろう(敢えて「誰が」とは書かない)
そんな事を思った無職の1日でつ。
乱文・駄文で申し訳ない。