エロゲー業界は不況らしい【前編】 | 孤独が好きな寂しがりやBlog

エロゲー業界は不況らしい【前編】

世の中は不況と言われている。株価や地価の低迷を見ると「そうかもしれないな」と感じる。
しかし、世の中は本当に不況なのだろうか。高校生が携帯電話を持ち、各家庭には冷暖房がほぼ完備されている。その現状を見れば、本当に不況なのか疑問に思う。
否、思っていた。

よく考えたら、生活必需品を優先して消費に回される。そして残った財(お金)を娯楽や貯蓄に回す。携帯電話や冷暖房が生活必需品となっているからこそ、携帯電話や冷暖房が各家庭にあるのだろう。決して「不況ではないから」という理由でそれらがある事イコール不況でない、と判断するのは早計であった。
そういう意味では、自分の持つ経済知識はそれほど高くないのを証明している。

確かに、経済を学んだのは高校までだし、一応独学で経済を勉強している「つもり」ではあったが、資料も少ない上、別に歴史という趣味を持っている以上、中途半端になるのは仕方ない。最低限の経済用語は知っているつもりだけども。
それに経済とは生き物と同様で、昨日と今日も同じである、とは限らない。


その一方で、パソコンといった情報を扱う物も無くてはならない物になっている。
仕事で使われる顧客の情報もデータベース(DB)に保存・活用されているし、情報伝達の方法としてメールも「あって当然」という状況になっている。
プライベートでも、(パソコンや携帯電話を持っているという前提になるが)インターネットはニュース閲覧や情報収集に使われ、ネットオークションや買い物、果てはデイトレードにまで扱われている。
一説には、3000万人が自宅でインターネットを扱える環境にあるという。
つまり、パソコンを扱ったいわゆるインターネット業界は最大3000万人の潜在的な顧客が居る事になる。


パソコンを扱った業界にエロゲー業界がある。今は亡きレガシー98(NEC製PC-98シリーズ)の牽引ともなった存在だ。エロゲーをやりたいがために98シリーズを買う、という一種本末転倒めいた購買欲を起こした男性諸氏(20台後半以降)もいるだろう。自分もその一人だ。

本なりビデオなりメディアとして機能し始めると共に興る産業がポルノ産業ではあるが、少なくとも人間の(主に男性の)欲望を満たすコンテンツとしては不滅だろう。時代がどのように進んでも(売春を含めて)滅亡する事は無い。それは歴史が証明している。
そういった意味では、エロゲーが無くなるとは少し考えにくい。
商売として考えるなら衰退する可能性は当然あるが―――。


エロゲー業界は突き詰めて言うとポルノ産業に当たる。また、昨今の風潮で言うなら、2次元的な見た目の可愛さや声優を使っている事もあってオタク産業ともいえる。
市場の規模と構成でいうなら、オタク産業の中に存在するポルノ産業と言うべきかもしれないが、兎にも角にも制作から流通・小売まで展開しているので、立派に商売として成り立っているのは間違いない。

しかし、その存在は極めて脆弱だ。一向に大きくならないソフトハウスの企業規模と、消えては新しく出て新しく出ては消えていくソフトハウス・ブランドの興亡を見ればその様子は明らかだ。市場規模を正確に把握していない自分の目からも良く分かる。

だが、購買につながっていないにせよ、その認知度は高い。エロゲー業界とインターネット業界のターゲット層(買ってくれる人)が重なっている事もあるが、少なくともパソコンを使っている男性で(プレイしたかどうかはともかく)エロゲーの存在を知らない人間はごく少数派だろう。


何故、そのような事が起こるのだろうか。
おそらくは現代社会の中での倫理―――ポルノに対する偏見―――がそうさせているのだろう、という見方ができる。
通常の人間であれば誰しもが持っている倫理観、という足枷こそがエロゲー業界を、そしてソフトハウスの「不安定さ」を表しているのだろう、と。


しかし、何が「そう」させているのか―――何故ソフトハウスやブランドが泡沫のごとく消えていくのか―――という点を考えれば、少し矛盾点が出てくる。中古販売店の存在がそれだ。

新品と中古を扱った小売店に行けばその矛盾点に気が付く。というよりも、新品と中古の商品棚の占有率の歪さ(いびつさ)に気が付かざるを得ない。中古品の方が商品棚を多く占めている、と言う事は、そちらの方が売れ筋、すなわち儲かる、という図式を如実に表している。
この現実は何だろう。

新品の方が高いから中古に手を出す、という市場原理は確かにある。それはエロゲーに限らず、家庭用コンシューマ機でも同じだ。だが、店舗を見る限りでは、エロゲー業界ほどの歪さは家庭用コンシューマ機には無い。


また、G-Styleというサイトに掲載されている記事だったと記憶しているが、数年前とユーザ層が変わっていない、という。同じ20代前半、という意味ではない。
平均ユーザ年齢が3年前は23歳だったのに、3年後の今では26歳と「購買客が固定されている」という意味だ。

無論、獲得した顧客を維持しているのは賞賛に値する。それだけの商品のクオリティを維持している事の証左だからだ。

しかし、新規ユーザを獲得できていない、という事実はは企業規模を拡大する可能性を否定し、安定経営という観点からも外れている。手厳しい書き方をすれば、数年前に獲得した営業成果(厳密には獲得した顧客層)にしがみ付いており、過去の遺産で成り立っている、とも言える。

3年前は、今ほどソフトハウスの絶対数が少なく、売上本数は現在より遥かに上だったという。月別上位ランク(10位前後)では、2倍から3倍程度の格差があるとも、同じ記事に書かれてある。
現在では、ソフトハウスや販売タイトルの増加で、タイトルあたりの売上本数が落ちていると言う。


これらを総合して考えたら、エロゲー業界のパイをは広がっていない、という事が分かり、また、そのパイを業界で食い合っている、という図式が見て取れる。


自分が知っている限りのエロゲー業界は、レガシー98からWindowsを経て今に至っている。
G-Styleの記事にある3年前と現在と比べたとしても、ナローバンド(アナログ回線・ISDN)からブロードバンド(ADSL・光ファイバ)へ移行した事もあり、明らかにパソコンを持っている人間は増えた。
本来なら、それに従って購入客は増えてしかるべきなのに、市場規模は目立って大きくなっていない。

これは何を意味しているのだろうか。


【続く】
すまぬ、1日で書ききれんかったorz

 

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