Noel【エロゲー専科】
どぉ評価したらいいんだろぉ、このゲーム。
いや、最終的な結論から書くとぶっちゃけ面白くなかったんですが、必ずしも「こんなゲーム買ったおいらって馬鹿~(はぁと)」なんていう具合じゃないんですよ。
いい所が無かったのがまぁ目を瞑るとしても、決してドコが悪いとかいう所も無かった事もあって(使えるえっちCGは皆無だったが)、自分としても「なんで面白くないのか」というのが分からないんですよ。
なんつーの、例えて言うなら東京―大阪間を…って途中に富士山があるからこの例えは無理だけど、東京―ロス間を海面スレスレで飛行して「え゛これで終わりでつか?」と書けばある程度は理解してもらえるでしょうか?
まぁもともと、えちぃ要素も見た目(女の子の可愛さ)も物語紹介文も、普通にパッケージを見ただけだったら買う気はカケラも生み出さなかったんですが、諸般の事情とタイトルっぽいところに「少女漫画的戦闘耽美」なんていう一文があったんで、なんつーかキワモノ喰いのおいらとしてはその一文だけでついつい手を出しちゃったりするんですが、まぁ後から思えば「だったら自分の好きな陵辱系に手を出せよ」と自分で突っ込みを入れたのがエンディングを見てCGが全て埋まっている事実を見た瞬間なのですがそれはまた別のお話。
まぁそんなこんなで一体何がどうだったのか、はっきり言って自分でもわからないままゲームが終わったようですので一応レビューなんぞ書いておりますが、どうなんでしょうかね、このエロゲー。クリアしたのは事実っぽいんですが、少なくとも消化不良という感じが否めないんですけど。
先ほども書きましたが、このゲームのサブタイトルとゆーか副題とゆーか、そんな感じのもので「少女漫画的戦闘耽美」とありまして、自分は少女漫画なんぞ読んだ事ありません。
確か小学校に上がる前に「パタリロ」とゆーのをアニメで見た記憶はあるのですが、あれって知人(少女漫画好きでエロゲー好きな漢気(おとこぎ)溢れる無駄なバイタリティを持つ九州男児)から「少女漫画だよ」と聞いた瞬間、K察にとっ捕まって金網付きのワゴン車に載せられて家裁に連れてかれた時くらいの衝撃度でしたが、まぁ少女漫画に関しては何も知りません(何のこっちゃ)。
あ、そーいやぁ「セーラームーン」も少女漫画とゆーくらいは知ってるぐらい。こちらはTVアニメも見た事ありませんが。
まぁ兎にも角にも、少女漫画に関しては0%に近い無知なんですわ、自分。あのなんつーか目がキラキラしている漫画は読む気はないケドとりあえず「エロゲーで少女漫画風を味わうのも悪くないか」とゆー、まー今にして思えば明らかに「ゲテモノ喰い」な事しでかしてますね自分。
ああんこんな過去抹殺したいよママン(涙)
それはともかく、物語的には「完全無欠の一本道」です。一応選択肢は存在しますが、選択肢を間違えたら即End。
それゲームやないなん、という突っ込みは存在し得ますが、まぁ小説として考えれば悪くは無いでしょう。物語展開が良い場合のみ言える事ですが。
簡単な物語の概要を書くと…まずレズもの?
何か、自分の純で鈍で無垢な少年だった頃にパ○パ○チャ○トで読んだ記憶がある「○都のユ○」を彷彿とさせる内容ですなぁ。アレも使える絵もシーンも無かったけど、それはどーでもいーか。
お話的にはまるで違うとゆーのは明らかなんですが、レズものってあんまり読んだ事ないからなぁ。その辺の発想が貧困とゆーか何とゆーか。まだまだおいらも甘いのぉ(何がだ)。
ちなみにレズものの「帝○のユ○」とギャルゲーの「サ○ラ大○」がダブってむっはー(*´∇`)=3してるのはおいらだけでしょうか?(駄目人間的発言)
お話の印象が余りにも薄いんで話が脱線しまくってるなぁ。
で、お話の概要ですが、
主人公が10代の女の子で暗殺者としてバリバリ人を斬ってきたけど(ゴルゴ13と違ってナイフとかで暗殺)、今度のお仕事は女の子を警護する…という、ありがちと言えばありがちな導入部分です。
で、女の子の性格(?)に暗殺稼業に疑問を持った主人公が、主人公と女の子が同性愛に走って、女の子が襲われて主人公が救出、主人公は暗殺組織から逃れて女の子と逃避行に走る―――という、確かに少女漫画的な(読んだ事ないケド)砂糖楓の存在並みに甘さどっぷりに漬かった物語展開です。
いや、それが悪いというのではないんですよ。
少女漫画風という点を差っ引いても、こういうスタンダードな―――スタンダードだからこそ生きる―――物語というのは、少年漫画にありがちな格闘漫画など、厳然として存在していますからね。
(自分もそういうスタンダードさが好きなのもあって)だから自分はそれを否定しない。
しかし、そういうスタンダードさ故に、登場人物の魅力ないし他の物語に無いアクセントが必要でしょう。
それが無いと、いわゆる「有象無象の物語」と見なされてしまう。
この「Noel」というエロゲーには、その点が考慮されていないように思えるんですね。考慮されていないというより、歯車が噛み合っていない。
登場人物、の前に物語の設定・舞台背景などがありますが、それが「リアル志向」に傾きすぎているのが大きいように感じます。
スタンダードな物語展開なのに、登場人物以外の諸設定(世界設定・敵味方の組織構成など)がリアル志向というのが、「少なくとも自分の肌に合わない」からそう感じてしまう(有象無象に勘定される)のかもしれませんが―――。
これは私見なんですが、
『スタンダードな物語は設定を単純化した方が「分かりやすくてすっきりする」』
というのがあります。
簡単な例で書くなら、神話の中にしか存在しない「『絶対善』vs『絶対悪』」という図式ですね。
大魔王を倒しに行くゲームや、強敵と書いて「とも」と呼ぶ漫画などがそれに当たるでしょう。また、困難を乗り越えてデキちゃった的(子供ぢゃ無くて恋心が)なギャルゲー恋愛モノは分かりやすい構図ですね。
大魔王とツルんで世界制服する主人公や、強敵や女の子に尻尾振って愛想を振りまくる主人公を見た瞬間に読者総萎え状態になるのは理解していただけると思います(ギャグならその展開もアリでしょうが)
ところが諸設定がリアル志向の場合ですと、複雑な要素が絡み合うが故に「物語が単純化できない」という事情が生じてきます。
A・B・Cという行動が取れるけど、Aは危険すぎる、Bは時間がかかり過ぎる、Cは脱法行為に当たる、などなど(テーブルトークRPGでも同じような選択肢を突きつけられるのがしばしばあります)。
恐らくは、そういう様々な事象を想定していくと「人間を描いてしまう」という事に帰結されてしまい、「リアル志向」=「シリアスな物語展開」となるのでしょう。
「JIPANG」や「哭きの竜」、「新宿鮫」や「銀河英雄伝説」などがその例にあたると書けば少しは理解していただけるかと思います。
で「Noel」の話に戻しますと、
まず「物語展開がスタンダード」なのに「諸設定がリアル志向」なために齟齬を起こしているように感じます。
これは決して(シナリオライターの描いた設定に無理が無いという一点においては)悪い意味では無いんですよ。
ただその齟齬を生み出しているが故にむしろ戸惑いを感じたのが本音ですね。
だからこそ、プレイ総評は最初に書いた通り、「東京―ロス間を海面スレスレで飛行した」と感じたんでしょう。これが「『何でお前そんな事すんねん』的なあり得ない展開」とか「設定も分からないまま物語を進められても困る」といった溢れる涙を禁じえない内容だったら腹の立つところなんですが。
そういった意味では、諸設定を単純化させるか、諸設定を生かして物語展開に幅を持たせるか、の2択が必要だったでしょう。それがあれば、このゲームの総評も大きく変わったんでしょうが、なかなか世の中上手く回らないものです(笑)
あ、他にも選択肢がありましたね。
「諸設定を忘れる」とか、「諸設定を解説しない」とか(^^;
とはいえ、自分の推定なんですが、シナリオライターから見たら「リアル志向の諸設定」と「スタンダードな物語展開」は『絶対に外せない要素』なんでしょう。わざわざ「少女漫画的戦闘耽美」と振っている事からそれが窺えます。
こだわりを持っている、という点に置いては「譲れない一線が存在する」という芯の強さを表していますが、
商業的に失敗した、正確には市場の好み(受け入れ)とシナリオライターの「力量」と「表現したいもの」が合致していなかった事を考えると、厳しい言い方をすれば「シナリオライターのマスターベーションに過ぎなかった」のが、この「Noel」という作品に象徴されている、と言えるかもしれません。
もっとも、他のどうしようもないクソみたいなエロゲーの中ではまだいい方に入りますので、もう少し諸設定を単純化させれば「より良い物語」を生み出せる可能性を秘めているのは確かですが、はてさて、どうなるでしょうか。
シナリオライターが市場分析をしようとするかどうかがその分水嶺になるでしょう。
物語展開のレビューが長くなりましたので、他はさらっと。
音楽。
ピアノ(鍵盤楽器)は良い具合ですが、ボーカル・その他はどーでもいーです、以上。
システム。
バックログをもう少し充実化させるといいでしょう、以上。
物語中に出てくるタイトル(副題みたいなの)。
雰囲気は出ていますが生かされていません、以上。
最もエロゲーで重要なCG。
まるで使えません。お金返してください。
(珍しく新品で買ったのに…(つдと)
比喩抜きで言いますが、詰まるところ、この「Noel」というゲームはシナリオライターの知性が標準以上ある、という点を除けば、どうしようもありません。
●市場分析、という意味でレズものに走るのならば、それ相当のやり方があったはずだし、
●登場人物の魅力が諸設定にかき消されてしまってますし、
●えっちシーンが極度に薄く、質に乏しく、
●少女漫画を髣髴とさせるスタンダードな物語展開にしては、読み手に「(文章が長くなるという意味で)負担がかかる」諸設定の解説の存在が邪魔してます。
シナリオライターの知性を除けば、他の有象無象のエロゲーと同じですね。一つ違うのが「悪い印象ではなく戸惑いを感じた」点ですが。
そういった意味では、「次回作に期待しましょう、まる」という具合です。
本当に惜しいですよね。
各分野はいいんだけど、全体的に歯車が噛み合っていないので「良く見えなくなってしまった」というのが。
他のエロゲーだと「どこもかしこも悪い」というのが多いんですけど(^^;
まぁそんなこんなで、後味こそ悪くはなかった「Noel」のレビューはこれでおしまい。
最後に一つ聞きたいんですが、これって少女漫画風なんですかね?
少女漫画を読まないんで分からないんですが。