ゲーム―――テーブルトークRPGとテキスト系アドベンチャーゲーム・シナリオの類似性 | 孤独が好きな寂しがりやBlog

ゲーム―――テーブルトークRPGとテキスト系アドベンチャーゲーム・シナリオの類似性

自分の趣味のテーブルトークRPG(以下、TRPG)ですが、同じ「ゲーム」ジャンルと言う事もあって、何気にコンピュータゲーム(家庭用コンシューマ機やエロゲー(笑))類似している点が多いですね。
TRPGユーザ兼コンピュータゲーマーから見たら「何を今更」と言われるかもしれませんが。

TRPGでは、GM(ゲームマスター)と言われる司会進行役が、コンピュータでいうCPU側ですし、
シナリオはテキスト系アドベンチャーと同じように、
GMがチャートから登場人物、参加者に出す情報管理(フラグ)などを整理して、ようやくシナリオが完成します。

ただし、TRPGはコンピュータゲームと違って「参加者は『可能な限り』自由に行動できる」のが特色です。
コンピュータゲームだと決まった道筋しか取れませんからね。プレイヤーが「こういう行動を取りたい」と思っても、「それは選択肢にありません」ということで行動が取れません。

アナログ的なTRPGと、デジタル的なコンピュータゲームの違いですね。
ユーザの嗜好の違いも左右されるのですが、「参加者が物語を生み出す」のがTRPG、「参加者が(提供された)物語を読む」のがコンピュータゲーム、と考えたら分かりやすいかもしれません。


TRPGはアナログ故に自由度が高いのですが、参加者やGMの人間性や処理能力に依存する点が高く、また参加者同士が(ゲームする)時間をあわせる必要がある、というのが難点ですね。
しかし、会話のキャッチボールや、他参加者の気の利いた言葉や(いい意味での)意外な行動を見る「可能性がある」事を考えれば、非常にダイナミズム溢れるゲーム、と言えるでしょう。
うろ覚えで恐縮なのですが、13Hz!のわくたま様が自Blogのコメントに「作家や脚本家はテーブルトークRPGをやった方がいい」と書かれたのはそのダイナミズムさを指した言葉だと思います。

コンピュータゲームはデジタル故に(厳格にフラグ管理されている事もあって)定められた行動しか取れません。分岐・選択肢が存在する点を除けば、読み物としては小説に近く、そういった意味では、シナリオライターに作家性が要求されます。
登場人物の魅力やシナリオ展開などを(良質な物語を書ける)シナリオライターに多く依存してしまうのですが、一つのゲームで複数の物語を堪能できる、というメリットがあります。
TRPGは限られたコミュニティなので、そのシナリオを多くの人に見られる事はないのですが、
コンピュータゲームは多くの人にプレイしてもらえるので、(登場人物の魅力などを)2次創作といった「アナザー・ストーリー」に展開できるメリットもあります。


こういう違いがあるTRPGとコンピュータゲームですが、おおまかなシナリオの流れはつまるところ「人」が作ることになります。
コンピュータゲームのシナリオを作った事が無いのですが、TPRGのシナリオなら自分も作った事があります。
一つのシナリオの簡単なチャートと展開概要をコチラとコチラに用意しましたので、興味のある方は見てください。
(当然ながらこれだけではTRPGのシナリオと言える代物ではありませんので念のため)
(タイトルが「女郎蜘蛛」なのは某アトラク=ナクアを参考にしている、というのは秘密の話(笑))

先ほど書いたとおり、TRPGは「参加者が物語を生み出す」ものですので、コンピュータゲームのシナリオ作成でいう「フラグ管理」までにあたります。
フラグ管理といっても、TRPGはアナログ的な要素が強いですので、厳格に定めるわけではありません。
シナリオ進行が遅いな、と言う場合は適度なところでフラグ成立(情報を提供する)させたり、
参加者の行動によってはフラグ成立条件を満たす場合もあります。そのあたりはまさに柔軟性溢れる「人の意思が介在した真のアナログゲーム」といえるでしょう。

コンピュータゲームの場合は厳格にフラグ管理しないとバグが出る可能性が激烈に高くなりますので、その点不自由と言えば不自由ですね。ですが、厳格にフラグ管理を行うからこそ、シナリオライターが紡いだ物語の良さを上手く表現させる事が出切るのも事実です。


大まかなシナリオ作成とフラグ管理。
そこまではTRPGとコンピュータゲームのシナリオを作る手法とはあまり変わらないのではないでしょうか。
TRPG的なシナリオ作成とフラグ管理を行った上で、登場人物の台詞―――小説的な要素―――をミックスすれば、コンピュータゲームを作るのは可能だと、自分は考えます。


余談になりますが、
自分としては、TPRGのシナリオを作って、参加者の行動を見て(ときには楽しんで(笑))いくと、作家性はある程度は養われる可能性を秘めているのではないか、と少し思ったり。
そういった意味では、コンピュータゲーム業界の人間がTRPGをプレイしていないのに少し違和感を感じたりします。