自分には何が出来るのだろうか
長文覚悟なされい。
サーバ・ネットワーク(N/W)系エンジニアの自分がエロゲー業界に入ろうと考えている。
プログラマ・CGグラフィッカ・シナリオライタといった、あらゆる意味でプロフェッショナルの集うソフトハウスに入社しても(企業からみたら)何ら為す所がないと見られるだろう。通常、業界経験無いんじゃ仕方ないね、で入る前から切られる姿が目に浮かぶ。同じパソコンを使う仕事ではあるのだが、この場合、異業種と言って差支えが無い。
ネットワークオンラインゲームならサーバ・N/Wの知識は必要なのだが、
先ほど書いたように、エロゲー業界で必要とされているのはプログラマ・CG・シナリオライタ(テキストライタ)というスキルである。
同じパソコンを扱う仕事であっても、実はそれほど畑違いの業種である。
加えて、ソフトハウス(企業)の体力(資金)はそれほど多くない。余剰人員や並行開発の余裕は無く、基本的に「今いる人員で稼動せざるを得ない」のが現状だ。それを考えれば、「どうせ人を入れるなら業界経験者(即戦力)」という企業の採用方針も当然の事ではある。
エロゲーというのはオタク産業、しかも極めてオタク度が高い業種でありながらも内容はゲームでありアプリケーションでもある。
それは無料ないし、収益を度外視して配布するものではない。利益を生み出すべき商品だ。
企業を興し、ブランド名を掲げて販売する以上、より多く販売する必要がある。それが利益を追求する企業の役割だ。
また、ソフトハウスは企画・開発から製造・流通という最初から最後までの業務に携わっている。
外注なら話は別になるが、エロゲーを製作した(開発)だけでは製品とならずユーザの手に届く事はないし、当然ソフトハウスに販売利益が入ってこない。
CD・DVDといったメディアに落とし込むパッケージング(製造)、問屋→小売店に卸して(流通)、ユーザが購入する(販売)、それら行程を経てエロゲーが「商品」となるのである。
ここで注目すべきは、利益をあげるには「開発」・「製造」・「流通」・「販売」の4点のうちソフトハウスにとってどれがもっとも必要なのか、という点だ。
それは言うまでも無く「流通」である。決して「開発」や「販売」ではない。
流通ラインにどれだけの本数を乗せられるか。これがソフトハウスの利益(売り上げ)に直接関わってくる。
流通ラインに多くの商品を乗せるには、普通に、地道な営業活動を行うしかない。
問屋・小売店への商品アピール、告知・促販アイテム、専門誌への広告、ユーザの要望。
イレギュラーながら、ネットで極秘情報を流して話題にさせる(告知効果)のも一種の手法といえる。
営業の実力こそが「ソフトハウスの売り上げ」に直接関わってくるのである。
つまり、企業にとって重要なのは流通に関わる営業であり、開発の出来・不出来や販売の多寡は副次的なものでしかない。
だが、ユーザの満足度すなわち、商品の評価は開発の出来・不出来(内容)やアフターサポートに影響されるのであって「流通時の営業努力」に反映されるものではない。
ここが商売の難しいところである。
商品の評価が極端に悪いと、商品としての価値も下落するし、殊に大きいのがソフトハウスの信用下落だ。ソフトハウスの顧客(エンドユーザ)たる小売店・ユーザからそっぽを向かれてしまったら、次回作以降の営業に(悪い意味で)多大な影響を及ぼし、ついには倒産に追い込まれるだろう。
逆に言えば、流通ラインにある程度以上の本数を乗せ、小売店・ユーザから一定以上の評価をあげることが出来たら、潜在的な購買意欲、つまり「次回作も買ってみようか」「評価が高いから買ってみようか(中古含む)」という高評価を生み、一種のパブリシティを形成する。
俗に「デフォ買い」・「信者」と言われるものだ。
企業としても売り上げの安定・上昇を目指す以上、このパブリシティは避けて通れるものでもないし、また、目指すべきマイルストーンといえる。
よくよく考えればエロゲー業界とは言っても、一般的なアプリケーション(ゲームを含める)の開発・販売と何ら変わらないのである。
ただ、ターゲットユーザがオタク層である事と、商品がアダルトコンテンツである、という2重の意味で偏見の視線に晒されやすい環境が、エロゲーといえど普通の商品(ゲーム・アプリケーション)だという事実を気付かせないきらいがある。
どの業種でも行われる、「売り上げ予想」「開発費予想」「人員確保」「製作期間」、etc。
それら総合的にマネージメントできるか、ゲームのウリ(セールスポイント)を過たずにマーケッティングできるか。
何のことは無い、エロゲー業界といっても普通の経営学の範疇に収まる業界なのだ。
この点においては、自分にとってのわずかな光明、業界にとっての不幸があるようだ。
鏡裕之氏のエントリ、
企画書
テキストライターとシナリオライター
に気になる一節がある。
>当たり前のことだが、企画は市場(マーケット)を知っていないと出来ない。
>ペーペーが企画をやらせてもらえないのは、マーケットを理解していないからである。
>マーケットを理解するためには、
>自らユーザー葉書を読み、ショップに出回り、
>流通に挨拶し、市場の「現場」を把握することが必要だ。
>そのためなら、自分はユーザーに電話することも躊躇わない。
(from 企画書@乳之書)
>だが、それはなんという敗北であろう。
>物書きがシナリオライターとしての実力を備え、
>シナリオライターとしての仕事をしているのならこんなことにはならなかっただろう。
>だが、シナリオライターと呼べない糞レベルの物書きが、我が業界にはあまりに多すぎる。
>そういう連中が、シナリオライターに対する信用を著しく低下させてしまった。
>シナリオライターは、最も信用のおけない人物に墮してしまったのだ
>──まともなシナリオライターはちゃんといるのに。
(from テキストライターとシナリオライター@乳之書)
どの業界でも共通しているのだが、「売れるのか」という一点を考えれば、市場調査は営業や企画段階で第一義に考慮すべき点である。
商品の「セールスポイント」・「顧客(ターゲットユーザ)」の絞込みが企画段階にあたる。
企画から(日の当たる)開発に移行してようやく「売れる要素」を詰め込む。
それが監督者(シナリオライターやディレクター)の技量と言えよう。
それを改めて「書いた」事実は、それの裏返しと言える。
市場調査を疎かにしている、すなわちマーケッティングの基礎と言おうか、商売の基本を理解していない、
そして、
ユーザのニーズを直視せずに開発に従事している、
という点が見受けられる。
つまり、穿って見るならエロゲー業界は「人に欠けている」現状が垣間見えるのだ。
以上、業界の様子が正しいかどうかは自分には分からない。
自分の調べうる範囲で思考した結果が、上記エントリと言う事を理解していただきたい(業界人の知人がいればもっと良かったのだが…)
そのうえ、自分に何が出来るのか、何を為すべきなのか。
よくよく考えた上で就職志望を出していこうと思っている。
サーバ・ネットワーク(N/W)系エンジニアの自分がエロゲー業界に入ろうと考えている。
プログラマ・CGグラフィッカ・シナリオライタといった、あらゆる意味でプロフェッショナルの集うソフトハウスに入社しても(企業からみたら)何ら為す所がないと見られるだろう。通常、業界経験無いんじゃ仕方ないね、で入る前から切られる姿が目に浮かぶ。同じパソコンを使う仕事ではあるのだが、この場合、異業種と言って差支えが無い。
ネットワークオンラインゲームならサーバ・N/Wの知識は必要なのだが、
先ほど書いたように、エロゲー業界で必要とされているのはプログラマ・CG・シナリオライタ(テキストライタ)というスキルである。
同じパソコンを扱う仕事であっても、実はそれほど畑違いの業種である。
加えて、ソフトハウス(企業)の体力(資金)はそれほど多くない。余剰人員や並行開発の余裕は無く、基本的に「今いる人員で稼動せざるを得ない」のが現状だ。それを考えれば、「どうせ人を入れるなら業界経験者(即戦力)」という企業の採用方針も当然の事ではある。
エロゲーというのはオタク産業、しかも極めてオタク度が高い業種でありながらも内容はゲームでありアプリケーションでもある。
それは無料ないし、収益を度外視して配布するものではない。利益を生み出すべき商品だ。
企業を興し、ブランド名を掲げて販売する以上、より多く販売する必要がある。それが利益を追求する企業の役割だ。
また、ソフトハウスは企画・開発から製造・流通という最初から最後までの業務に携わっている。
外注なら話は別になるが、エロゲーを製作した(開発)だけでは製品とならずユーザの手に届く事はないし、当然ソフトハウスに販売利益が入ってこない。
CD・DVDといったメディアに落とし込むパッケージング(製造)、問屋→小売店に卸して(流通)、ユーザが購入する(販売)、それら行程を経てエロゲーが「商品」となるのである。
ここで注目すべきは、利益をあげるには「開発」・「製造」・「流通」・「販売」の4点のうちソフトハウスにとってどれがもっとも必要なのか、という点だ。
それは言うまでも無く「流通」である。決して「開発」や「販売」ではない。
流通ラインにどれだけの本数を乗せられるか。これがソフトハウスの利益(売り上げ)に直接関わってくる。
流通ラインに多くの商品を乗せるには、普通に、地道な営業活動を行うしかない。
問屋・小売店への商品アピール、告知・促販アイテム、専門誌への広告、ユーザの要望。
イレギュラーながら、ネットで極秘情報を流して話題にさせる(告知効果)のも一種の手法といえる。
営業の実力こそが「ソフトハウスの売り上げ」に直接関わってくるのである。
つまり、企業にとって重要なのは流通に関わる営業であり、開発の出来・不出来や販売の多寡は副次的なものでしかない。
だが、ユーザの満足度すなわち、商品の評価は開発の出来・不出来(内容)やアフターサポートに影響されるのであって「流通時の営業努力」に反映されるものではない。
ここが商売の難しいところである。
商品の評価が極端に悪いと、商品としての価値も下落するし、殊に大きいのがソフトハウスの信用下落だ。ソフトハウスの顧客(エンドユーザ)たる小売店・ユーザからそっぽを向かれてしまったら、次回作以降の営業に(悪い意味で)多大な影響を及ぼし、ついには倒産に追い込まれるだろう。
逆に言えば、流通ラインにある程度以上の本数を乗せ、小売店・ユーザから一定以上の評価をあげることが出来たら、潜在的な購買意欲、つまり「次回作も買ってみようか」「評価が高いから買ってみようか(中古含む)」という高評価を生み、一種のパブリシティを形成する。
俗に「デフォ買い」・「信者」と言われるものだ。
企業としても売り上げの安定・上昇を目指す以上、このパブリシティは避けて通れるものでもないし、また、目指すべきマイルストーンといえる。
よくよく考えればエロゲー業界とは言っても、一般的なアプリケーション(ゲームを含める)の開発・販売と何ら変わらないのである。
ただ、ターゲットユーザがオタク層である事と、商品がアダルトコンテンツである、という2重の意味で偏見の視線に晒されやすい環境が、エロゲーといえど普通の商品(ゲーム・アプリケーション)だという事実を気付かせないきらいがある。
どの業種でも行われる、「売り上げ予想」「開発費予想」「人員確保」「製作期間」、etc。
それら総合的にマネージメントできるか、ゲームのウリ(セールスポイント)を過たずにマーケッティングできるか。
何のことは無い、エロゲー業界といっても普通の経営学の範疇に収まる業界なのだ。
この点においては、自分にとってのわずかな光明、業界にとっての不幸があるようだ。
鏡裕之氏のエントリ、
企画書
テキストライターとシナリオライター
に気になる一節がある。
>当たり前のことだが、企画は市場(マーケット)を知っていないと出来ない。
>ペーペーが企画をやらせてもらえないのは、マーケットを理解していないからである。
>マーケットを理解するためには、
>自らユーザー葉書を読み、ショップに出回り、
>流通に挨拶し、市場の「現場」を把握することが必要だ。
>そのためなら、自分はユーザーに電話することも躊躇わない。
(from 企画書@乳之書)
>だが、それはなんという敗北であろう。
>物書きがシナリオライターとしての実力を備え、
>シナリオライターとしての仕事をしているのならこんなことにはならなかっただろう。
>だが、シナリオライターと呼べない糞レベルの物書きが、我が業界にはあまりに多すぎる。
>そういう連中が、シナリオライターに対する信用を著しく低下させてしまった。
>シナリオライターは、最も信用のおけない人物に墮してしまったのだ
>──まともなシナリオライターはちゃんといるのに。
(from テキストライターとシナリオライター@乳之書)
どの業界でも共通しているのだが、「売れるのか」という一点を考えれば、市場調査は営業や企画段階で第一義に考慮すべき点である。
商品の「セールスポイント」・「顧客(ターゲットユーザ)」の絞込みが企画段階にあたる。
企画から(日の当たる)開発に移行してようやく「売れる要素」を詰め込む。
それが監督者(シナリオライターやディレクター)の技量と言えよう。
それを改めて「書いた」事実は、それの裏返しと言える。
市場調査を疎かにしている、すなわちマーケッティングの基礎と言おうか、商売の基本を理解していない、
そして、
ユーザのニーズを直視せずに開発に従事している、
という点が見受けられる。
つまり、穿って見るならエロゲー業界は「人に欠けている」現状が垣間見えるのだ。
以上、業界の様子が正しいかどうかは自分には分からない。
自分の調べうる範囲で思考した結果が、上記エントリと言う事を理解していただきたい(業界人の知人がいればもっと良かったのだが…)
そのうえ、自分に何が出来るのか、何を為すべきなのか。
よくよく考えた上で就職志望を出していこうと思っている。