<はじめに>

センサ2個のライントレーサの回路図1で用いたライントレーサの改良版を説明します。

部品点数が少ないこととFETを使用しています。

また機能として速度調整を入れました。

<回路図>

部品点数は10点です。

線を検知しているときの速度と検地していないときの速度をいじることができます。

FETが入手できないかもしれないのでその時はドレイン電流が1A以上で閾値が低いものを選んでください。

<センサ>

センサ回路を切り抜きました。

センサの検地度合いでコレクタ電流が変化します。

センサが白線に乗るほどLEDの反射光が増えるためコレクタ電流が増えます。

その結果コレクタ-エミッタ間電圧が下がります。

逆にセンサが白線から離れるほどコレクタ電流が下がるためコレクタ-エミッタ間電圧が上がります。

駆動回路に伝わる電圧は電源電圧コレクタ-エミッタ間差を半固定抵抗で分圧したものとなります。

この電圧が駆動用のFETのゲートに入ります。

 

<駆動回路>

 

 センサの出力電圧がFETのゲートに入ります。

ドレイン電流はゲート電圧に比例しますのでセンサがラインをどれくらい捉えてるかでモータの回転数が変わります。

半固定抵抗で速度調整をします。

100Ωの半固定抵抗ですがこの接続法で25Ωの半固定抵抗として調整できます。

25Ωの半固定抵抗がある場合はそちらを使用することをオススメします。

 

<動作>

動作については基本的には前回と同じです。

速度調整とセンサの出力に比例したモータの回転数により、

急なカーブへの対応やなめらかな動きを実現しています。


 

<おわりに>

改良した簡易的なライントレーサの回路について説明しました。

 今回は部品点数を減らす方向で考えてますので機能向上する方を次回書きたいと思います。

設計や計算が進まないので退路を断つために予告というか予定を書きます

ライントレーサ

・センサが2個のライントレーサ

・テスト用のコース


ライントレーサ工学

・モデル化


年内には終わらせたい




<はじめに>

ライントレーサを工学的に考えてみます。

分かりやすさは度外視なので不明点はコメントでお願いします。

ライントレーサの一番の目的はコースを正確に速く走らせることと思います。

そのためにはどうするべきなのかということが最終的に紐解けたらと思います。

 

<速くするにはどうするか>

単純に考えるとモータを強力にする、電圧を上げる、車体を軽くする等が考えれらます。

ここではそういう話ではなく理論的にこうだということを書いていきます。

そもそも速い移動体(ライントレーサ)にするとは平均の速さを最大速さに近づけることを意味します。

そのためには以下を満たせば良いこととなります

・旋回時に速さを維持する

・速度ベクトルの向きとコースベクトルの向きを一致させる

いきなりベクトルと出てきて戸惑う方もいると思いますが後ほど説明します。

 

<コースベクトルの定義>

コースベクトルという言葉は勝手に作ったものです。

コースに適当に座標軸を追加します。

コースに位置座標が割り振られました。

この座標をスタート位置からの距離の関数をコース関数と定義します。

コース関数はベクトル関数となります。

このコース関数を進行方向に微分したものをコースベクトルと定義します。

コースベクトルの向きはコースがどのような向きになっているかを表しています。

 

<おわりに>

今回はなんのこっちゃって話ですが次回からモデル化を進めていくのでその布石と思ってください。

ライントレーサ工学では数学や物理学を使っていく予定ですのでどこかでその辺も書いていきたいと思います。

<はじめに>

はじめて作ったライントレーサについて書いていきます。

回路図通りに作れば動きますが今見ると不安な設計なのであまり作成を勧められません。

 

<回路図>

モータを一つ動かす回路です。

実際にライントレーサを作る場合はこの回路を2個作る必要があります。

部品は投稿日現在で秋葉原で買えるようです。

ここでは車体については特に説明しませんが、

駆動輪2つで前輪が全方位に動くものかキャタピラタイプが簡単だと思います。

コースは黒地に白ラインを想定した設計です

 

<センサ>

回路図からセンサ回路だけ切り取りました。

センサにはフォトリフレクタを使用します。

フォトリフレクタはLEDとフォトトランジスタが一体になっている反射型のセンサです。

RPR-220 : 光センサ (rohm.com)

LEDの反射光の強さが白と黒の時で変わるのでラインの検地ができます。

センサが黒を見ているときはLEDの反射が弱まります。

そのためフォトトランジスタに流れる電流が小さくなりコレクタの電位が上がります。

これにより駆動回路に電流が流れていきます。

センサが白を見ているときはLEDの反射が強くなります。

そのためフォトトランジスタに流れる電流が大きくなりコレクタの電位が下がります。

これにより駆動回路に電流が流れにくくなります。

コレクタの電位は白のラインにどれくらいセンサがかかっているかで変わってきます。

この辺の詳細な説明は後日行います。


<駆動回路>

センサがラインを検知したとき電流が流れにくくなると説明しました。

言い方を変えればセンサにラインがかかっていないほど電流が流れることとなります。

この電流はトランジスタのベースに流れます。

トランジスタは電流を増幅する素子です。

流れた電流にベースに流れた電流に比例した電流をコレクタからエミッタに流そうとします(もちろんオームの法則を満たしている条件下で)。

資料によってはスイッチのようなものとありますが今はその理解で問題ありません(ベース電流をたくさん流すとそのような挙動になります)。

トランジスタが2段繋がっていますがこれはダーリントン接続と言います。

センサの電流を1段目で増幅し2段目のトランジスタに入れます。

これにより大きな電流をモータに流すことができます。


<動作>

昔に設計したものなので動画はありませんが簡単に挙動を説明します。

またセンサとモータの関係は左のセンサが左のモータ、右のセンサが右のモータに対応しています。


①両センサがラインを検知していないとき

このとき左右のモータが回ります。

回転数に差がなければ真っすぐ進みます。

②左のセンサがラインを検知したとき

左のセンサがラインを検知したということは車体が右によっている状態です。

左に曲がる挙動をすることとなります。

左側のモータの回転数が下がります。

そのために車体がセンサがラインを検知しなくなるまで左に曲がります。

③右のセンサがラインを検知したとき

右のセンサがラインを検知したということは車体が左によっている状態です。

右に曲がる挙動をすることとなります。

右側のモータの回転数が下がります。

そのために車体がセンサがラインを検知しなくなるまで右に曲がります。


①〜③を繰り返すことでこのライントレーサは線をたどるように動きます。


<おわりに>

簡易的なライントレーサの回路について説明しました。

この回路には以下の問題があります

・急なカーブが曲がれない

・モータをオンオフしているだけなのでカクカクした動きになる


次回以降対策したものやさらに簡易的な回路を書いていこうと思います。



ライントレーサなんて知らないよって人向けです

 

ライントレーサは読んで字のごとくラインにそって動くロボットです。

ロボットの定義は人によって異なると思いますがここではロボットの一種とします。

 

下の画像のように黒地に白い線(もしくは白地に黒い線)が引いてあるコースを走らせます。

このコースをいかにして速く走らせるかを目標としています。

動画サイトを探せば走っている動画は出てくると思うのでご参照ください。

 

ライントレーサは下の画像のような構成で作られます。

センサで線を検知し検知した値を制御回路が読み込みます。

制御回路には通常マイコンが乗っていてセンサの値によってモータをどのように動かすかプログラムしています。

制御回路から駆動回路に信号を送りモータを動かします。

この一連の流れでライントレーサを線に沿うように走らせます。

 

ここまで読んでなんのこっちゃって思う方もいると思いますがそれは私の書き方が悪いのでご容赦を。

ひとまず頭に入れていただきたいのは「ラインにそって動くロボット」ということです。

 

次回からはいよいよ回路図やその説明について書いていきたいと思います(思うだけでやるとは言っていない)。

 

ライントレーサに係る技術といっても様々あると思うので当面は以下のものを書いていこうと思います

・回路設計技術

・機体試作/試走

 

「あれ?ソフトは?」って方が出てくると思いますが回路だけで動くライントレーサを当分書いていきます。

ネタが尽きてきたらマイコンについても書いていくということで。

 

さて方針は決まったとしてツールについて。

設計ツールは今の時代いろいろありますがここではペイントを使います。

プリント基板を起こすようなものではないものですし何より面倒なので。

 

というわけでこんなものを使っていきます。

回路記号

基板

 

 

 

CADを使えない、覚えるのが面倒という方はご自由にお使いください。

のちのことを考えるとちゃんとしたCADを使うことをお勧めします。

 

それではまた

作り直しました

ライントレーサについての記事を書いていくつもりです。