たごさくんの「待ってました! 福ミス!」気分の記事を読みながら、ふかくふかく、考えちゃいました。

 

新人賞って、信じて大丈夫?

 

たとえば、貫井徳郎さんの「慟哭」。鮎川哲也賞落選(これは、鮎川哲也賞にとって、唯一の汚点かと)。あの、一見、いいひと、実のことろ「黒い」のではと私がにらんでいる北村薫さんがいらっしゃらなかったら、貫井徳郎さんという稀代の才能は、永久にボツっていたかもしれない。奥様の加納朋子さんとのご縁もなく、加納さんの作風も変わっていたかもしれない。考えるだに、恐ろしいことです。「愚行録」も「乱反射」も生まれなかったわけですから。

 

もっと怖いのは、綾辻行人さんの「十角館」。乱歩賞の「一次選考落ち」です。綾辻さん、よくぞ、これをあきらめずに、島田大先生のもとに持って行きましたね。島田大先生も、さすがです。

 

その他、道場瞬一さんなども、何度も予選落ちしている。そしてその年の受賞作は、今や消え去っているという状態。

 

私が一番、気にしているのは市川憂人さん。なぜかというと、鮎川哲也賞受賞作の「ジェリーフィッシュは凍らない」よりも、2作目の「ブルーローズは眠らない」。こちらの方が圧倒的におもしろいのは、もはや衆目が一致していると思っても良いからです。

しかし「ブルーローズ」で応募したら、はたして受賞出来たか。はっきり言って、疑問だと思います。

 

新人賞ではないけれど、柚木麻子さんが、またもや直木賞を逃しました。はっきり言って、かなりショックでした。さらに、恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」。ほんとうに2冠にふさわしい? ワクワクしなかった。「楽しませる」ことができなくて、本屋大賞ですか? 「夜のピクニック」はわかる。あの雰囲気は、あの頃の恩田さんにしか出せない。

 

無冠の騎手とよばれた若竹七海さんの初期もすごい秀作揃いだった。

 

で、思うのです。文学賞ってなに?

 

 

たごさくさん、ごめんなさい、ごめんなさい、またリブログしちゃいました。他意は・・・・・・たぶんありません。