ほんと、絵のクセ、強いっすね。

 

慣れるのに「3巻」もかかりました。意外とみじかいでしょ?それは、1巻から登場するガキキャラ(11歳くらい)である、河了貂(かりょうてん)が、もう、ひたすらに、けなげでかわいいから。

実を言いますと、もし貂が出てこなかったら「『キングダム』は1巻で打ち切られていた」という説まであったほど。ただ実写映画のキャスト発表に、問題が。

 

そして2巻で,降ってわくのが内乱中の秦王国の将軍、王騎。いきなり、オネエ言葉でしゃべりだす筋骨たくましい男。どう見てもイロモノ・キャラ。ただ、映画のキャスティングは、あの”大沢たかおさん”。あ、そういうことか。

イロモノで終わるわけない。(ほんとうは、もっともっとっもっと・・・なんだけど)。

そして、3巻目に初登場の”楊端和”。これにかんしては、予備知識なし、第3巻57ページを見て、たたただ、うちふるえてほしい。

 

たぶん、ここで、この「王国の物語」から、ひきかえせなくなっていくでしょう。たた、映画のキャスティングは、主役の山崎賢人さんをはじめ、なっとくできないぞ。とくに、長澤まさみさんの役は、ちょっと古いけど、北川景子さんでしょう。

 

さて「キングダム」、まず、どんな物語かと言いますと、古代中国歴史物。秦の王、政が始皇帝への道へ、農奴あがりの武人とともによじ登っていく物語。ありがち? そりゃ、そうう思えるでしょうとも。

 

近年、復権と名誉挽回回復が著しい歴史上人物としては、晴れがましくも日本からは、田沼意次、中国からは始皇帝があげられるでしょう。実は、田沼意次に関しては、前世期に時代小説家の上田秀人さんがとっくに弁護していたんですが。

さて、始皇帝が一番、再評価されてるのは「万里の長城は国の生命線に関わる大事業ではなく、しかも始皇帝はガテンの国民を大切にし、数週おきの当番制で作業にあたらせた」というてん。しかし、ミソなのは、その理由が、始皇帝が「慈愛溢れる君主だからでは、サラサラなかったではない」ということ。

 

このマンガ、戦記ものでもあるので、人は死んでいきますが「不要な死はかかない」「尊厳をもたずにかかれたのは、たぶんアイツだけ。

無双や一騎打ちでなく、陣形、戦術、軍の動かし方のおもしろさでよませてくれる。

 

暇のある人(試験間際のかた;転勤まぎわのかた)だいげんきんですよ!!!