架空の現代戦を舞台に、"バッドカンパニー"たちの闘いを描くFPS。(公式サイト )


本作のキャンペーンモードのほとんどは、仲間3人と共に分隊として行動するのだが、
仲間は敵をあまり倒してくれないし、分隊内で連携するような動きも皆無に等しい。
敵も、位置取り関係なく仲間よりもまず自分を優先的に狙ってくるので、共闘感は極めて薄い。
広いマップをかなり自由に動いて戦略を練れた前作と違い、
本作ではやや狭い一本道を進むだけのチャプターが増えてしまっているし、
演出や敵の登場にスクリプト制御が多用するなど、CS機上でのライバルとなる
コールオブデューティシリーズを強く意識した作りになっていると感じた。


技術面では全面的に大きく進歩している。
グラフィックは前作よりも大幅に綺麗になったし、効果音も相変わらず素晴らしい。
前作からのウリである「オブジェクト破壊」は、細かい部分の破壊にも対応し、
建物をまるごと完全にぶち壊すことも可能になるなど、さらに進化しており、
それが戦略にも直結するというところもしっかり継承・拡張されている。


キャンペーンの構成だけで言えば"ごく普通のFPS"で、特筆する部分はないものの
全体的に良くできてはいるのだが、「前作からの正統進化か」と言われると
少し首を捻りたくなる。ライバルを意識するのはいいことだが、
同じ方向性に進んでしまったことは、個人的にはあまり賛同できない。
個性の強い"悪友"たちとのやや軽いノリや、広いフィールドといった
前作の特徴がだいぶ薄れてしまっているのは残念だ。


いっぽうで、マルチプレイのほうは前作から正統に進化を遂げていると言っていい。
こちらも"COD"シリーズを意識したつくりで、ゲームで得た経験値によって
武器やガジェット、スキルなどをアンロックし、それを兵科ごとに
かなり自由にカスタマイズすることが可能となっているが、これがうまくハマっており、
戦況やプレイスタイルに合わせて兵科やスキルを組み合わせるのが面白い。
本作から導入された「蘇生」の要素も、ゲームに勝つための手段として
有効に機能しているし、「バトルフィールド」の特徴でもある多様な乗り物も健在。
ルールも最初から「ラッシュ」「コンクエスト」「部隊ラッシュ」「部隊デスマッチ」の
4ルールがプレイでき、それぞれに面白さがある。チームメイトに恵まれるか否かで
多少面白さは変わってくるが、上手くサポートしあえたときの達成感は格別。



9.0 グラフィック
光やフォグが強調されたグラフィックはやや好みが分かれるかもしれないが、非常に美しい。ジャギ、ティアリングは多少気になる。
8.5 サウンド
多少誇張されているところはあるが、「空間」を感じる銃声は臨場感がある。BGMやボイスは及第点。
8.5
操作性・快適さ
スプリント時の斜め移動に若干クセがある程度で、操作性は上々。リトライ時のロードは長くはないが少し気になる。
8.5 ボリューム
キャンペーンモードのボリュームは少し物足りないが、長く遊べるマルチプレイで帳消し。
8.5 総合
シングルプレイ、マルチプレイともにCODシリーズを意識した作り。前作のシングルの特色が薄れてしまったことは残念だが、それでも上々の内容だし、マルチプレイも相変わらず面白い。


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