前人未到の256人対戦!
FPSに指揮系統と戦略という新たな概念を導入。
もっともリアルなオンライン戦場へ、ようこそ!
スキルを自由に選んで、理想の兵士を育てよう。

"MAG"の基本的な情報は公式サイト をどうぞ!



「大人数」はそれだけで長所
「人数が多けりゃいいってものじゃない」とは、
MAG発表当初から言われていたことで、実際、最大対戦可能人数よりも
少なめで遊んだ方が楽しいゲーム(Killzone2など)もあるが、
MAGの場合、システムからマップまで、大人数プレイを前提として丁寧に作られていて、
「大人数である意味」も、「大人数ならではの面白さ」も実現できていると思う。
レベル8にならないと参加できないうえ、プレイ時間も待ち時間も長めの
『制圧』ルール(128vs128)が日夜盛況なことからも、この試みは成功していると言えるだろう。
これだけの大人数なので、他の人気FPSのように、
一人のプレイで全体的な戦局を大きく変えることは難しいが、このゲームにおいては、
自分が部隊の歯車として機能することが、楽しさに繋がっている。
もちろん、自分が所属する分隊単位で、多大な貢献を果たすことは可能だし、
「大事な局面」における自分の活躍で、場の流れを変えていく楽しさはしっかりある。

撃ち合うだけじゃない
家庭用ゲーム機にも多種多様なFPSがリリースされており、
射撃以外の独自要素を盛り込んだものも少なくないが、
MAGに関しては、極端な話、1人も倒さなくても勝利に大きく貢献することができる。
例として最初に挙げられるのは「蘇生」だろう。敵から攻撃を受けて
ダウンしても、「蘇生」を受ければその場で復帰できる。(デス数はカウント)
「その場で復帰」したほうが、「規定の位置から再出撃」するよりも
移動と再出撃待ちの分、時間を有効に使えるということは言うまでもないし、
前線の頭数を増やすという意味でも大きなプラスとなる。
「積極的に蘇生する人がいるか否か」で作戦成功率は大幅に変わってくるのだ。
このゲームでは「デス数」が試合の勝敗に全く影響しない(※)ので、
何十回死のうとも、蘇生を活用することで、前線で
「動ける時間を長く」、「人数を多く」することこそが、勝利への近道となる。
また、ルールごとに細かい違いはあるが、「襲撃」「制圧」といったルールの場合、
バンカー、対空砲などの施設、拠点が戦況に非常に大きな影響を与えるため、
それらの破壊、防衛、修理が何より重要になってくる。
例えば、攻撃側が対空砲を壊せば、敵拠点に近いところまで
ヘリで移動し、再出撃できるようになるうえに、空爆などの強力な支援要請も可能となるが、
対空砲を修理されると、爆撃機は墜とされるし、出撃位置も前線からかなり遠くなってしまう。
当然、遠くからの移動には時間がかかるので、その間に他の施設を修理されてしまい、
体勢を立て直されてしまう恐れもあるわけだ。だから、攻撃側は早いうちに対空砲を攻略して
敵の拠点に攻勢をかける準備をする必要がある。逆に防衛側は、対空砲を
壊されないようにしなくてはならないし、壊れたら出来るだけ早く修理をする必要がある。
ここでは「対空砲」を例にしたが、この他にも出撃地点や戦況に
直接関わる施設が複数用意されており、それぞれをどう攻略・防衛、もしくは「修理」するかが、
勝利へのカギとなる。撃ち合いだけでは、絶対に勝てない。

似非ログ ゲームレビューから体験版インプレッション、海外記事翻訳まで

分隊員や他分隊との連携がとにかく重要
もちろん、状況は秒単位で変化するので、その場その場での判断力も必要となってくる。
このゲームでは、最大8人の「分隊」単位で、それぞれの役目を果たす必要がある。
とはいえ、隊員それぞれが勝手に判断して動いていても、効率的に動くことは難しい。
それを指揮するのが「分隊長」の役目だ。分隊長は、状況を的確に判断しながら、
マップ上の拠点、施設にマーキングをし、攻撃、防衛、修理などの指示を与えていく必要がある。
隊員は、隊長の指示にしたがって行動することでボーナススコアを得られる仕組みになっている。
もちろん、必ずしも指示に従う必要はないし、全員が同じ行動を採る必要も無い。
自分たちの分隊には余裕があっても、他の分隊が苦戦しているなら、
1人2人が手伝いに行くべきときもあるだろうし、状況によっては自分たちの持ち場を一度離れ、
他の分隊と合流、協力して一緒に作戦に当たるほうが良い場合もある。臨機応変に判断を下しつつ、
仲間と共に任務を全うする「一体感」「共闘感」は、他のFPSでは得られない体験だ。

シンプルながらカスタマイズ性の高いスキル・装備システム
ゲームで稼いだ経験値によってレベルを上げていくというシンプルなレベルアップシステムを採用。
レベルアップごとにスキルポイントが1ずつ貰え、そのポイントを使って、自由に新たなスキルや
武器を解除し、規定のコスト内で装備をカスタマイズすることが可能。
非常に分かりやすくできているし、自由度も高いのだが、唯一の心配事は、バランス。
レベルが上がれば上がるほど、かなり有利になってしまう。
装備と違い、「スキル」はコストと無関係なので、体力アップスキルや銃の安定スキルなどを
取った熟練者と、何のスキルもない初心者では、だいぶ差がついてしまう。

敷居は高くないがとっつきは…
欠点として挙げられるのは、初心者向けのサポートが不足気味なこと。
初心者は、既にMAGを楽しんでいる人と組んで、ボイスチャットを使い、
実際にプレイしながら遊び方を教わるのが理想だが、それができる人は多くないだろう。
ごく基本的な操作のチュートリアルはあるが、バトルフィールド:バッドカンパニーの
「ゴールドラッシュ」に近い、シンプルな「妨害」はともかく、
「襲撃」「制圧」のルールは、未経験者には文章による説明だけでは少々分かりにくいので、
動画を使って、もしくは実際に操作させながら、ルールごとの基本を説明するモードを
用意しておくべきだったと思う。他のFPSの感覚でプレイして、
「MAG特有の面白さ」に気づかないまま辞めてしまう可能性あるのはもったいないし、
よく分からないままプレイする人が多いと、ゲームとしての魅力も半減してしまう。
(グループを組まず参戦(いわゆる"野良")すると、基本的なセオリーすら守らない人が多くイライラすることも)
ゲームそのもののとっつきは特に悪くないだけに、惜しく感じる。

個性的なゲーム設定は一長一短か
MAGには「セイバー」「レーブン」「ベイラー」の3つの勢力があり、
それぞれ、使用する武器類や本拠地などが設定されている。
攻守に分かれて戦うタイプのFPSでは、攻守がランダムに振り分けられるのが一般的だが、
MAGでは「マップAでは、レーブンが攻撃側でセイバーが防衛側」などと固定されている。
これらの徹底した設定により、独特の世界観や勢力同士の対抗意識を生み出せてはいるが、
1つのマップの攻撃・防衛の両方を楽しめないのは残念に思える。
ある条件を満たせば、別の勢力に移ることは可能だが、
自由な切り替えは無理なので、「問題無し」とは言い難い。
また、レーブンに不利なマップが多いという声も上がっている。

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チームワーク重視の新感覚FPS。初心者から経験者までプレイして欲しい
"MAG"は、前代未聞の大人数プレイと、それを最大限に生かしたルール、システムで
FPSの新しい楽しさを実現している。「死ぬ」=「負け」ではないゲーム性のおかげで、
エイミングや立ち回りに慣れていない人でも、充分勝利に貢献することができるし、
スコアも達成感も得られる仕組みになっているので、FPS初心者におすすめできる。
また、これまでのFPSにはなかった戦略性や連携の重要性は、とにかく新鮮で心地よいし、
この連帯感は、「FPSにもちょっと飽きてきたかな」という人にこそ体感してほしい。

※「鎮圧」ルールのみデス数が勝敗に直結するが、「鎮圧」は設定上単なる練習である


8.5 グラフィック
最大256人対戦と、広大なマップという仕様を考えればかなりのレベル。フレームレートの低さやティアリング発生などの問題もほとんどなし。
8.0 サウンド
銃器類の音などはもう一歩迫力が足りない。状況に合わせて流れるBGMは効果的で○。
8.0
操作性・快適さ
FPSとしてはかなりシンプルな操作性。フレンドやクランメンバーから招待されても、一度だけ、急に画面上にメッセージが表示される仕様なので、ついうっかり「拒否」を押してしまうことがあるのは要改善。ボイスチャット率の低い日本人としてはリッジレーサー7のような一行メッセージ機能 も欲しい。
8.0 ボリューム
マップ数自体は決して多くはないが、配置される場所や、分隊を組むメンバー、相手などによって毎回かなり違った戦い方が求められるため、非常に長く楽しめる。勢力ごとのマップ攻守が固定なのは少々残念。
9.0 総合
FPS初心者には、FPSというジャンルの楽しさを。FPSファンには、FPSの新しい魅力を教えてくれる意欲作。