http://gameinformer.com/games/gran_turismo_5/b/ps3/archive/2009/09/30/preview.aspx
Gameinformerによるプレビュー記事の翻訳です。
古い記事ですがあまり表に出てなかったらしく今日GTPlanetで紹介されたり
新情報もあったりしたので載せてみます。
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グランツーリスモ(以下GT)シリーズは、1997年のデビュー以来、プレイステーションユーザーに、
ハイエンドなシム・スタイルのレーシングゲームを提供してきました。


GTシリーズは、初心者にはちょっと難しいものであり、
そして、メジャーバージョンの間に応急処置的なリリースをすることでも知られています。
PS3ユーザーは、2010年リリースの完全版(GT5)の前に、
既にGTHD、GT5Pをプレイしており、後者は今回も変わりませんでした。
しかし、「プレイしやすさ」に関しては、GT5は
カジュアルプレイヤーが待望していた「入り口」と成り得るかもしれません。


シリーズのプロデューサー・山内一典氏によると、
人々のゲームスタイルは、この10年で変わりました。
一度にぶっ続けで何時間もプレイするよりもむしろ、
現在のプレイヤーは、気を紛らわすためにテキストメッセージや
e-mailをする程度だといいます。山内氏は、彼とそのチームが、
GT5において、ユーザーのプレイ時間が限られているとしても、
充分楽しむことができるゲームを作ろうとしている、と言います。


車は、シリーズにおいて常に重要な部分でしたが、
GT5では、今まででも特に見事なガレージを収録しています。
950台の車が収録され、クラシックカーから最先端のレースカーまで
(その間の層も多数収録しつつ)、全てをカバーしています。
その中でも特に興味深いのは、Tesla Roadsterを含む、ハイブリッドカー、電気自動車(EVs)です。
東京のポリフォニーデジタルの事務所で山内と話したとき、
「エコの親善試合だね」と、彼は冗談めかして言いました。
ポリフォニーの細部へのこだわりは、EVsをゲームの世界に
正確に落とし込むべく費やした方法によって示されます。
「ロードノイズと風の音しか聞こえません」と山内氏は始めました。
「ひとつは、ソニーがリチウムイオン電池の大手のひとつであるということです。
我々は、そのバッテリーを開発するチームと密に接触し、
彼らの知識・情報を理解しました。これこそが我々の開発を進めたものなのです。
EV車において最も難しいもののひとつが、バッテリーです。
トヨタのハイブリッドシステムに関して、我々は、 5年以上にも渡ってコンタクトを取ってきたので、
彼らからもかなりの量のデータの蓄積ができています。」


新しい車を得ることは、GTのキャリアモードにおいて
常に重要な部分でした。そして、その構造に多くの変化があるとは思っていません。
確かなことは、PSP版をプレイした人のほうが、より早く
(山内によると最大で10倍早く)ガレージを埋めることができるということです。
ただし、全てを得ることはできません。150台の車はPS3版専用です。


GTが受けていた数少ない批判のひとつが、「ダメージが無い」ことです。
車は確かに素晴らしいですが、物理的な変形が無いことは、
ポリフォニーが入れ込むリアリズムへの打撃でもありました。
が、それは5作目によって変わります。車は、ちょっとした損傷から、
より大胆な変形(たとえば、ドアや他の主要パーツが完全に脱落する)
までダメージが変動します。こういったダメージは、見た目だけに及びません。
「ダメージ物理エンジンは、曲がったサスペンションアーム、wheel wellsに当たるタイヤ、
調整に影響を及ぼすボディの変形、エンジンパワーの損失などに適用されます」
と、山内は言います。「我々は、実は、ダメージの感度レベルの調整にまだ取り組んでいます。
一度の衝突で、運転ができなくなるようにすることもできます。調整の問題です。」(※)


GT5は、シリーズへのNASCARとWRCの導入もターゲットにしています。
山内氏は、これらの人気なモーターレースを加えることは挑戦的なことだったと言います。
「最も難しいのは、実はNASCARです。そのルールは凄く、凄く複雑です。
ほとんど、サッカーとアメフトの違いみたいなものです。NASCARの規則を
どれだけ盛り込めるかについて、まだ自信がありません。でも、やってみるつもりです。」


GT4同様、ユーザーはフォトモードで自由に自分の車を見つめることができます。
しかし、今回は今までに無い品質の車を見ることができるでしょう。
「GT5では、コースとその風景の作りこみは、車自体もそうですが、飛躍的に向上しています。
ユーザーが得ることのできるイメージの品質は、比べ物にならないでしょう。
最低でも800万画素の写真を撮れるように試行しています。最高で2000万画素、
もしくはそれ以上になるかもしれませんが、約束することはできません。」


ポリフォニーのオフィス内の至るところに散らばるレース台を見、プレイした後、
我々は、山内とそのチームが少なくとも一つのことは約束できるであろうと確信しています。
2010年初めにそれが出荷されるとき、プレイステーションユーザーは
ビューティフルなゲームをその手にすることができるでしょう。


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※この部分は、インタビュー時の日→英翻訳においてニュアンスが脱落した可能性があります。
原文だと「ユーザー側でダメージの感度を調整できる」と読めますが、
ただポリフォニー側で調整しているだけなのを、翻訳時にYouという言葉を使ったために
そう取れるようになってしまったとも考えられます。