一つの革新が起こりました。
葉巻型マシンが全盛のこの時代において、
空力を意識させるリアウイング搭載マシンがデビューしたのです。
そのマシンは、フェラーリ312とブラバムBT26。
その予兆はあったと言っていいでしょう。
この年のロータスのマシンは、ゴールドリーフカラーを纏い、
史上初のスポンサーカラーに彩られたことが話題になりましたが、
シーズン途中の第3戦のモナコGPで投入されたロータス49Bは
史上初のノーズウィングを搭載していました。
そんな流れから生み出されたリアウイングは、”リア”とはいえ、
かなりセンターウィングに近いもので、エンジン上部に搭載されたのでした。
ここから、各車ウイングの効果を実感し始め、
様々な形で投入することになります。
先鞭をつけたロータスはリアスポイラーを搭載していましたが、さらに効率を高め、
ハイマウント・リアウイングの支柱をリアサスペンションのアップライトに取り付け、
タイヤのグリップに直接寄与するよう改良したマシンを第7戦イギリスGPで投入。
エスカレートしたマシンは、最終戦メキシコGPで
ドライバーのアクセル操作により傾斜が倒れる可変ウイングへと進化しました。
巨大ウィングはリアだけに止まらず、マトラMS10や先のブラバムBT26には
シーズン終了時にはフロントサスペンションへと延びる支柱を有した
巨大なフロントウイングが装着されることになります。
なお、これらの巨大なハイマウントウイングは翌1969年のスペインGPで相次いだ
支柱破損によるクラッシュを受け、
モナコGPで禁止されるまでの短い間に一世を風靡したのでした。
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