2006年シーズンはV8エンジンによる選手権となった最初のF1シーズンである。
しかし、グリッド上にはご存知の通り、いまだにV10エンジン搭載のマシンが存在する。
そう、トロ・ロッソのSTR01である。
そもそもV10搭載案は本来ミナルディのために作られた措置である。
V8エンジンを購入する資金のないチームでも今シーズンの選手権に参加できるよう、
回転数の制限を設けることを条件に搭載を許可するというものである。
しかし、実際はこのルールの恩恵をミナルディが享受することはなく、
同チームを買収したトロ・ロッソによって利用されているというのが現実である。
このような状況に対し、最下位を争う2チーム、スーパーアグリとミッドランドが、
FIAに対して抗議文を提出した。
内容は、自分たちよりも資金のあるチーム
(必要があればV8エンジンどころかコスワース社すら購入可能のはず)が
V10エンジンで走り続けるのはけしからん、ということらしい。
彼らはトロ・ロッソの今年の選手権からの除外を求めているらしい。
(スーパーアグリについてはトロ・ロッソのサインがなければ、
今頃選手権に参加すらできていなかったはずなのに
よくそんな強硬な態度が取れるなぁ、と思ったりもするが...)
先のオーストラリアGPでは、
ストレートでトロ・ロッソのリウッツィがフェラーリのシューマッハをオーバーテイクする
というシーンも見られ、先の2チーム以外にも不公平感を抱いているチームはあるようだ。
だが、いくら資金のあるチームに所有権が移ったからといって、
ルールで認められているものを、しかもこの時期に不公平だから選手権から外す
というのはいくらなんでも問題があるだろう。
当初から分かっていたことをこのような形で問題視することの方がフェアではない。
こんな状況を見兼ねたのか、
トロ・ロッソの共同オーナーのベルガーはV10エンジンの使用は今シーズン限りで
来季からはおそらくV8エンジンに移行することになるだろうとコメントしている。
しかし、この発言も、
公式には認めていないもののSTR01はRB1ベースに設計されたマシンと考えられ、
おそらくSTR02(?)はRB2をベースに設計されると考えると、
V8エンジン搭載が前提となると結論付けることもできる。
このあたり、各者各様の考えが入り乱れている。