蓮の華を見たいとふと思った。

仕事があるので朝一に蓮を見に行ってきました。

 

朝6時半に家を出て、現地に着いたのは7時半頃でした。

場所は、兵庫県加東市にある「平池公園 」。

 

2000年前の蓮(大賀蓮)で有名なところである。

 

朝早いというのに、写真愛好家が30人ほど、

朝露にぬれた蓮を写していた。

 

私も、持っている携帯電話のカメラで撮る。

 

2・3周、蓮を見てゆっくりと回る。

圧巻だ。

すごい。

 

知っていますか。

蓮は、つぼみのうちから既に種をもっていることを。

蓮の華は、仏壇や法事などにかざられる。

 

これは私たちが迷いの凡夫でありながら、

その心には仏になれる「仏性」という種が備わっていることを

あらわしているからである。

 

また、蓮は、泥の中で清らかな華(花)を咲かせる。

それは私たちの心の中にある仏性の種は、

傷ついたりするものではないことをあらわしています。

 

ある写真を撮っている80歳くらいのおじいさんに声をかけた。

「カメラ覗かせていただけませんか」

「どうぞ、どうぞ」

今のカメラのすごさにまたしても驚く。

5メートル先の蓮のつぼみを、

それにかかるくもの巣をびたっと捉えている。

クモの足や糸まではっきりと見えるのだ。

 

「今、蓮のつぼみに止まるトンボを撮っている。」と、その方が言う。

 

蓮だけでは面白くない。

蓮とトンボ、水面の輝きを撮ろうとしている。

 

私も静かに待つ。

なかなか固定した被写体のつぼみに

トンボが止まらない。

 

止まっても、こちらを向いてくれない。

 

いろんなことを聞くと

その方は自分が今まで撮った写真を何枚か見せてくれた。

 

素晴らしい。

またまた、驚く。

 

そして、その方にお願いした。

「一枚いただくことはできませんか。」

「好きな奴を選びなさい。」

「トンボの写った写真をまた送ってあげるから。」

 

私はメモ用紙に自分の住所を書き、渡した。

 

たった30分位の出会いであったけど

本当に心が和みホッとした一時であった。

 

不思議なことに

その人は、一昨年亡くなった嫁さんの親父さんに

少し雰囲気が似ていました。

 

自分自身の仏性の扉を開けば、

人は須く実在の御仏と出会う(花山法皇)