皆さんは「地上最強の商人」(オグ・マンディーノ著)という本を知っていますか。

話題のロングセラーとなっている知る人ぞ知る本です。

京セラの最高顧問である稲盛和夫が監修もしている本です。

結構高い本ですが読んでみてください。

きっと参考になると思います。

その「地上最強の商人のまえがき」で出てくる稲盛氏のコメントをそのまま掲載します。

この文章だけでも、一つ参考になると思います。

 

・・・・・以下、稲盛氏の文章です。

 

三十七年前私が二十七歳のとき、今の京セラを七人の仲間たちと一緒に創業しました。

しかし、会社を始めたものの、私たちには何の経営知識も経験もお金も設備もありません。あるのは、ただ私たち仲間の固い心の絆だけでした。そこで、私は人の心をベースにした経営をしようと思いました。お互い信じ合った同志として仕事をしよう、そうすればどんな困難にも打ち勝てるはずだと考えたのです。

そして、心をベースにした人間関係を築くには、素晴らしい心の持ち主に集まってもらえるような素晴らしい心をまず経営者自らがもたねばならないと考え、私自身、「人間とは何か」「いかに生きるべきか」を常々考えるとともに、「どうすれば自分の心を高めることができるか」を真剣に追求して、社員から信頼されるリーダーとなれるよう努めてきました。

また社員に対しても、信じ合える仲間となるため、心を少しでも高める努力をしてほしいと、機会あるごとに話をしてきました。

確かに人の心ほど、はかなくうつろいやすい頼りないものもありません。しかし、世の中でこれくらい強固で重要なものもないのではなかろうかと思います。歴史をひもといてみても、人の心がもたらした偉大な業績は枚挙にいとまがありません。また逆に、人心の荒廃が集団の崩壊をもたらした例も数多く見ています。

そうしたなかで、私は人生や仕事の結果というものは、能力・熱意・考え方という三つの要因による方程式で表せることに思い至りました。

それは、「仕事・人生の結果=能力×熱意×考え方」というものです。

「能力」とは、才能のことであり、肉体の健全さも含まれます。これは先天的なものなので変えようがありません。「熱意」は、どうしてもこうありたいという強い思いであり、自分の心のもち方によって変えられるものです。この「能力」「熱意」は、それぞれ0点から100点の間にあります。・・・・

そして、これに「考え方」が加わります。これはどういう心構えで人生をおくり、仕事をするかということです。この「考え方」というのは、マイナス100点からプラス100点の範囲で表現できます。悲しみや怒り、嫉妬、妬みといった否定的な思いや想念をもつとマイナスになり、明るく元気で前向きの思いや想念を抱くとプラスとなります。

この人生方程式は、足し算ではなく掛け算になっているところ、そして「考え方」にはプラスからマイナスまであることが大きなポイントです。能力も熱意もあればあるだけ結果もプラスになります。しかし、物事を素直に見ることができず考え方がすこしでもマイナスになれば、人生の結果も大きなマイナスとなってしまうのです。仕事や人生において素晴らしい結果を得るには、前向きで明るく素直な考え方をもつことが必要条件となるのです。

今では私は、経営資源の中でもっとも重要なのは、人の心であると思っています。仕事でも人生でも、私たちがそれぞれの夢を実現させていくには、まずその心のあり方を学ばなくてはならないのです。

稲盛和夫