処分暦 ネット一覧(国土交通省方針 数年分を公開)


耐震強度偽装や悪質リフォームなど、住まいに対する安心や信頼を揺るがす事件が相次いだことから、国土交通省は来年度から、建築士事務所や不動産業者などの処分情報のデータベースをつくり、インターネットで公開する方針を固めた。消費者が業者を選ぶ際の「ブラックリスト」として役立ててもらうとともに、不良業者を業界から排除するのが狙いだ。

建築士事務所や宅地建物取引業者に対する処分は、国交省の出先機関である地方整備局や都道府県がその都度ホームページで公開しているが、一覧したり検索したりすることはできなかった。

建物の安全と安心にかかわる問題が昨年度に続発したことから、国交省は信頼の回復には幅広い情報公開が必要と考え、データベース構築を来年度の重点施策の1つとした。

インターネットで公開するのは、建築士事務所や宅建業者のほか、建設業者、民間の住宅検査機関、マンション管理業者に対する業務停止や戒告などの処分情報。

各都道府県に情報提供を求め、業者名をパソコンの画面上に入力すれば最近数年間に受けた処分を調べられるようにする。03年からネットで公開している建設業者の処分暦データベース「コラボレーションシステム」を基盤に、内容と機能を拡充する方法を考えているという。

同システムは、過去2年分の建設業法に基づく営業停止と許可取り消しの処分と、公正取引委員会による排除命令などの処分について、建設業者名や処分理由を調べることが可能。昨年度の登録件数は、約56万の建設業者数に対し211件にのぼった。

国交省が来年度に設ける新しいデータベースも、当面、過去2年分程度の戒告か業務停止以上の処分情報を登録することを検討している。

これまで国交省の担当部署がそれぞれの判断で運用してきた業者に対する処分基準も、文書で明確化し、ネット上で公表する。耐震強度偽装事件に絡んで建設会社による粉飾決済が摘発されたが、再発防止のため、企業自らの情報開示を促すガイドラインも新たに定める。

また、エレベーター事故や外壁タイルの落下など、ビルやマンションで起きた人身事故の情報についてもデータベース化し、ネットでの公表をめざす。