亀田興毅の判定
昨日のボクシングの試合ご覧になりましたか?私は、見ながら「えー!」と思わずいってしまった判定でした。
翌日の新聞を見ると、結構自分と同じ考えのものが、結構多かった。
判定を聞く前に帰路についたファンが大勢いた。みじめな姿をこれ以上見たくなかったのか。
10-10を付けずにどちらかに振り分ける採点法は、必ずしも試合全体の優劣の印象と一致しないこともある。
そんな採点の妙を考慮してなお、亀田の勝利は合理的な説明がつかない。
「不細工な試合をしてすみません」。思い通りにいかなかったことは、誰よりも本人が一番分かっている。
「花道から緊張で地に足がついていなかった」追い打ちをかける初回のダウン。
頭と上体を振らず、右ジャブを打たないで正面に立ちすぎた。アゴとボティーががら空きとなるのぞき見ガードも含め、指摘されてきた課題を大一番でさらけだした。11回は再びダウン寸前。
クリンチでしのいだが、レフェリーに止められてもおかしくないほどだった。
「最初は確実に取りたい」という父・史郎トレーナーの姿勢もあり1階級下げてつかんだタイトル初挑戦。それが王座決定戦という強運も持ち合わせていたが、最後まで立っていたことで得た世界のベルトを強運で片付けてしまっては・・・
「悔しいな。まだまだ練習せなあかん」
偽りのないはずの亀田の自戒、純粋なはずの父子の感涙さえ色あせてしまった。
普段はボクシングに興味のない人たちの耳目を集めたのは亀田の功績だが、ボクシングというスポーツがなめられてしまうのが怖い。 日経新聞H18.8.3
世の中、そんなに甘くないものだ。