宝くじがあたる前日に、私は不思議な体験をしたのである。
私は、基本的に電車の中で本を読む。
行きと帰りの電車の中で、一日一冊、本を読む(速読っぽい)ようにしている。
宝くじが当たっている(もちろん、そんなことは分からないが)ことが分かる前の日のことである。
その日(帰り)も電車で本を読んでいた。
こんな事を書いたら怒られるかもしれないが、男という生き物は、
前に座っている女性や前に立つ女性を気にしてしまう、見てしまうところがある。
私も、本を読みながら、目線がチラッとだけ動く。
ところが、この日に限って、前に(美人そうな)女性が立っているにもかかわらず、否、気が付いているにも関わらず、
本の字を追いかけている(このとき、本よりも女性のほうに気がいっているにも関わらず)。
明るく、どちらかというと白っぽい和服を着ている美人そうな女性だと、本を見ながら、勝手に想像している。
(和服であった事は間違いないが、色ははっきりと覚えていない。)
でも、何故か、目は、本の字を見ている(でも、気になっている)。
そして、ついに、私が降りる駅のひとつ前の駅で降りてしまった。
降りようとしているのは分かったが、何故か本の字を追っている。
あのとき、見ていたら、二等じゃなく、一等が当たっていたかも知れないと、本当に思える感じの女(ひと)であった。
「幸福の天使は前髪しかない」と言われている。
「後ろ髪は無い」のである。
あの時の不思議な光景は、今でも忘れられないでいる。
その後も、何度か、宝くじに当たったが、高額はない。
そういえば、新婚旅行も当たったっけ。
(当たった新婚旅行にお金を追加して、予定通りHAWAIIへと出かけた)
そろそろ、一発、当ててみるか!
当時の高額当選の確率は、確か、650万分の1やったと思う。
(終わります)