マンション購入知識完全習熟講座の「序・破・急」について、質問をいただいたので、弊社資料をそのまま記載します。


■「序破急」の考えについて


広辞苑等によると、「序破急とは、
音楽・舞踊などの形式上の3区分をいい、舞楽から出て、能その他の芸能にも用いる・・・」と書いてある。

「序破急」とは、能の根本理念であり、序はゆったりした導入、破は主要な展開、そして急は短く躍動的な終結を指している。
番組(プログラム)の組み方、一曲の構成から、一足(いっそく)一句に至るまでを支配する、表現やリズムの流れを意味する言葉(物事の展開してゆく流れの加速理念)である。

同一概念ではないものの馴染み深い「起承転結」で置き換えると、「起・承」が「序」、「転」が「破」、「結」が「急」とされている。

●序=導入部 ⇒「起・承」⇒初め Introduction

●破=展 開 ⇒「転」  ⇒なか(中) Development

●急=終結部 ⇒「結」  ⇒終わり Climax   

〔参   考〕

▲「序破急」は、『花伝書(風姿花伝)』、『花鏡(かきょう・はなのかがみ)』の中で提唱されている世阿弥演能の秘伝である。人生万般に適用できるもの、人間の動作におけるリズムの根源をいう。有名な「初心忘るべからず」という言葉は、この『花鏡』の中に収められている。⇒「是非の初心忘るべからず。時々の初心忘るべからず。老後の初心忘るべからず。この三、よくよく口伝すべし」

序はものごとの始まりで、 ゆるやかなテンポで進んでいく。 そこへ破という転機が来て、 一気に大きく変わる。 そして急で、ものごとが急速に進んで終わる。

▲「すべてのものに序破急がある。」(世阿弥)

序・・・はじめのゆっくりとした拍子にはまらない部分(上手くいかない時期)。
破・・・中間の緩やかなテンポ(順調に進む時期)。
急・・・速く軽快な部分(勢いに乗って伸びる時期)。

▲世阿弥によると、 森羅万象の動きは序破急の三つからなる。 世阿弥の研究で知られる山崎正和氏は、 サクラがそうだという。 つぼみが徐々にふくらみ、 やっと開花したのもつかの間、 はらはらと散る。 氏は、 相撲にも序破急があてはまると指摘する。 長い仕切りが序であり、 その間に力士は全身に緊張感を高めていく。 立ち合いが破だ。 とたんに土俵が激しい戦いの場と化すが、 戦いは長く続かない。 ほんのわずかな時間に決着が着く。 長い準備の末に破裂し、 急に終わる。 この序破急は日本人が好きなリズムらしい。(丹波新聞)

▲人の一生をことばで表すなら、女性の生き方は「起承転結」であり、男性のほうは「序破急」ではないだろうか。女性は四季の如くに生きるのに対し、男の人生は、ひつぎのふたを閉じるまで「序破急」の繰り返しである。(石原慎太郎)

平成18423日 ㈱ブレインスタッフ 谷 口  一