キラキラ偽装マンション、建て替え始動わずか1件

  (4月17日 読売新聞より抜粋)

 

姉歯秀次・元1級建築士(48)による強度偽装が表面化してから17日で5か月となるが、強度不足が明らかになった分譲マンション25件のうち、建て替えや補強の計画が固まっているのは1件しかないことが、読売新聞の全国調査で分かった。

 

震度5強の地震で倒壊の恐れがあるとされるマンションには、行政側が建て替え案を示しているが、1戸あたり2000万円前後に上る追加負担がネックとなり、住民側との協議は難航している。

 

姉歯元建築士が強度を偽装した85件(建築中は除く)のうち、耐震性の不足が判明した建物は72件。

 

このうち耐震強度が基準の50%未満で、震度5強の地震で倒壊の恐れがあるとされる分譲マンションは都内と神奈川県内の11件で、いずれも開発会社「ヒューザー」(東京都大田区、破産手続き中)が建築主だった。

 

強度50%未満のマンションの解体や建て替えは政府の支援策の対象となっており、すでに独立行政法人「都市再生機構」が建て替え案を提示している。

 

しかし、同機構が当初示した試案では、1世帯当たりの追加負担が平均2700万円に達した。

 

設計を単純化するなどコスト削減を図った2次試案でも平均2000万円となり、住民にのしかかる負担は重い。

 

このため、建て替え計画の概要が固まっているのは川崎市の「グランドステージ(GS)溝の口」の1件だけ。

 

ただし、同マンションの管理組合は同機構の建て替え案を採用せず、民間業者に計画・施工を依頼して自主的な建て替えを進めることにした。

 

それ以外のマンションでは、建て替えの事業主体を行政に委ねるのか、GS溝の口のように住民が自主的に行うのかどうかさえ決まっていないケースがほとんどだ。

 

「GS東向島」(東京都墨田区)の管理組合の場合、「現状の90%の広さで、1戸あたりの追加負担1800万円」とした同機構の建て替え案を3月26日の住民集会で否決。追加負担額を下げる方策を模索中という。

 

一方、強度が50%以上の分譲マンションは14件あるが、具体的な補強方法が決まらず、補強工事が始まった物件はまだない。


参考までに。