ひで君と、バイバイする時に、父の病状についてはなした。いつもは、ひで君が車を降りて軽くキスして、私が運転席に乗ってエンジンかけて、窓を開けてから、オワカレを言って、また、かるくキスしてオワカレを言って帰る。でも、昨日は少し話したかったから、ひで君が運転席を下りた時急いで運転席のドアを閉めて「ちょっとお話があるからね」って言った。線路の側道の路肩に車を停めて、隅に寄った。
これから真面目な話をするのに、なんだかどうしたら良いかわからなくて…線路脇の金網によじ登るまねをしたりした。
「あや、何やってるの!」
って言われちゃったっけ。
その後は、ひで君の腰に手をまわし、胸に顔をうずめた。
「どうしたの?」
いつもと変わらない優しい声だった。
「えと。今日は水曜日か。」
「そうだよ?」
「月曜日に、父の病院に行って話を聞いてきたよ」
ひで君は何も言わない。
「抗がん剤が効かなかったらら4~6ヶ月。効いたら1年3ヶ月くらい。もちろんそれよりも長く生きている人もいる。でも、短いよ。短すぎるよ。」
「そか。おれも、あやを千葉に連れて行かないとと思っているよ。水曜日に休みをとるから、夜から出かけて、午前中に着く感じかなぁ。おれの両親は厳しくないから大丈夫だよ。」
千葉にそろそろ行くころかなぁ。今年はいろいろ、覚悟を決めないといけないね。