東京大学の研究チームが、コロナとインフルは同時に流行しないらしいと発表したとのことですが、率直に言って役に立たねえ研究だなと思いました。
記事からの抜粋↓
東京大学の河岡義裕特任教授らの研究チームは、新型コロナとインフルエンザの同時流行の関係について、世界22カ国のデータを元に調べた。その結果、すべての国でコロナが感染拡大して以降、インフルエンザの感染者が著しく減少していたことがわかった。
それで、記事からだけでは分からないのですが、結論的に「ウイルス干渉」があるらしいというところに持っていきたいことが読み取れます。
しかし、「ウイルス干渉」は何十年も前から議論されて来ましたが、未だに結論が出ていない理論なのです。どうせ研究するなら、「あるらしい」で堂々巡りするんじゃなくて、しっかりしたデータをもとに結果を出してもらいたいものです。
私は医学にはズブの素人ですが、統計数値その他から「ウイルス干渉」には否定的でありましたし、さらにこの仮説が「コロナパンデミック」を演出するために悪用されているのではないかと疑念を抱いてきました。
何度も言ってきたので、耳にタコができたと言う方もいらっしゃるでしょうが、しつこいのが取り柄ですので今一度復習をしておきます。
2021年4月22日の私の記事です。(3度目のリブログなので読まなくてもいいですよ)。
みんな何処へ行った | エサウ・マイスターのブログ (ameblo.jp)
この記事では、新型コロナもインフルもタダの風邪もごった混ぜにして、全部新型コロナだと診断されている可能性が大きいと論じました。
もう一度、過去のインフルエンザ患者数の統計を見てみましょう。(資料はいずれも国立感染研のデータ、またはそれをアレンジしたもので、全国5000か所の定点観測所からの報告数の平均値です)。
まず、過去十数年間のインフルエンザの患者数のグラフです。
こんな風に毎年年末から翌年の春先にかけてインフルエンザは流行し、春から秋の間は終息しているというきれいなグラフを描いているのです。
右端の2019年~2020年のグラフは途中までで、青線は予測値です。
ところが実際はどうであったかというと、こうなりました。
右端の低い山が2019年~2020年のグラフです。これ以降、あたかもインフルエンザウイルスは絶滅したかのように、現在に至るまで山をつくっていません。(グラフの数値は実数です)。
ここをもって新型コロナウイルスによってインフルエンザウイルスが駆逐された(ウイルス干渉)という議論を展開する研究者がいるのですが、これは誠におかしな議論なのです。
その根拠は2つあります。
一つ。新型コロナが流行し始めたときに、医師会が今後インフルエンザの検査をするなとの通告を全国の病院に出していること。
2020年3月の記事です。
要するに、新型コロナ感染症の検査を優先するということです。この通達によって、インフルエンザの検査件数そのものが激減してしまったのです。
二つ。PCR検査の不確かさです。
PCR検査の信頼度は30%~70%と言われています。反応するのは新型コロナウイルスだけとは限りません。信頼度は、まあよくて60%くらいと見ておいた方がいいでしょう。
それに加えて日本ではct値を40と、世界標準からしてもかなり高めに設定していますから、ほんのわずかでもウイルスあるいはウイルス断片が気道に付着していても陽性と出る可能性があります。
いわば、「おまえの体には新型コロナウイルスがいるに違いない!」と拷問みたいなやり方で検出しているようなものです。
ですから、「ウイルス干渉」もへったくれもなく、なんでもかんでも反応したならば・・・・一応本物の新型コロナウイルスだろうとインフルエンザウイルスだろうとタダの風邪ウイルスだろうと・・・・すべてひっくるめて「新型コロナ陽性」の結果を導き出している場合が多いということです。
次のグラフをご覧ください。先に挙げた青いグラフをやや詳しく描いたものです。
2019年~2020年の山が歪んでいるでしょう。この間にインフル検査をしなくなったことが、インフルの不自然な激減の主要原因になっているのです。
何が言いたいか、ですって?
年がら年中、不確かなPCR検査やら抗原検査やらを繰り返していれば、季節を問わず「新型コロナ陽性者」は現れますよ。
くれぐれも幽霊に怯えて過剰防衛をしないことが肝要です。