午前中に内陸の気仙郡にある保育所を訪ねたあと、大船渡から陸前高田へ。
気仙郡の保育所は、木の香りにあふれたすばらしい施設。自治体として、子どもをどれほど大切に考えているのかが伝わってくるようなすてきな建物です。
実は内陸にあるため、津波後、沿岸部からの人口流入が激しいというこちらの保育所。当初の予想収容人員を大きく超え、今はホールとなっている空間も一部教室としてやりくりしていらっしゃるそうです。
とはいっても、保育士さんやスタッフの笑顔が印象的なこちらの保育所。元気いっぱいの子どもたちの声には、こちらが元気をもらうようです。
1歳や2歳児さんたちもお行儀よくすわって、絵本やバルーンを楽しんでくれました。この年代のお子さんは元来とても気まぐれ。少し手を抜くとウロウロとフリーダムを求めてさまよい歩くのがこの世代ですが、きちんと目の届いている保育所では、結構長い間集中力を保ってくれるもの。それも自然に一緒に楽しんでくれていて、こちらのほうがうれしくなってしまいました。私たちの絵本ライブは堅苦しく整列して座って拝見する、なんてものではなく、一緒に楽しんでもらうのが一番なので、時々はワイルドになっても大いに結構なのですが、やはり集中して楽しんでもらえると充実度も倍増です。
子どもたちを読み聞かせで楽しませるのは簡単ではないので、参考になりました、と明るく見送ってくださった保育士やスタッフのみなさん。楽しい絵本がたくさん本棚に並んでいるこちらの園、子どもたちも読み聞かせを楽しむ姿勢がきちんと育っているからこそ。こちらこそ、楽しい機会をありがとうございました!!
つぎは今回2回目となる屋外でのライブ。これは大船渡の高台にある仮設住宅でのライブ。小学生と一緒に、おばあちゃんたちがライブに集まってくれました。読み聞かせもそうですが、一緒にねじねじして作ることが出来るバルーンアートは年代を問わずにコミュニュケーションができる楽しいアイテム。オジサンたちも張り切って、優しく手をとり一緒にねじねじ、バルーンを中心に笑顔が広がります。
今回最終のライブは、以前にも行ったことのある陸前高田の学童保育。ここはさすがに、行く道中が若干ヘビーな場所です。とにかく学校の目の前には、津波で何もかもが洗われた荒涼たる風景が広がっています。それでももちろん、復興のきざしは感じられ、それはなによりもうれしかったのですが。

陸前高田は同行しているメンバーのお一人が縁が深く、以前の街の様子や復興の足取りをくわしく解説してくれて初めて来たメンバーも納得です。
市内の大手スーパーは津波の被害でダメージを食らったままの姿で旧市街地に立ち尽くしていますが、一足先に整地の終わった場所で、仮店舗営業。奇しくも8月4日、私たちが訪れたその日に営業再開。待ちわびていた人をたくさん乗せたクルマの車列が続きます。災害時に活躍する携帯電話のサービス各社も仮店舗営業を始めています。
陸前高田の学童保育所に行くと、子どもたちは、ゴールデンウィークに爆笑ライブをやってくれた一ノ関のクラウンろっくさんをよく覚えていて、ピエロ来ないの?なんて口々に質問。ピエロは忙しくてね、とこたえると、本当に残念がっていました。私も以前に見逃したライブ、本当に楽しかったのでしょうね。今回はライブではなくお話する機会を得ただけですが、本当に魅力のある方ですからライブの評判も納得です。
今回は思いがけず早い時間に終いとなり、一路帰途へ着いたことでした。みんな帰宅となると子どもの顔が浮かび、そわそわと浮き足立ってしまい。腹ごしらえもそこそこに東京目指していざ出発!!
都内に入ると激しい雨。ぎりぎりで電車に間に合い、あわただしくまたね!と帰途につきました。
次はいつ行けるかな?心はすでに、次のキャラバンへ飛んでいます。