まだ9月、アメリカは新学年が始まったばっかりですが、今日は少し先にクリスマスのお話を。
実は、長く駐在なさってアメリカにお詳しい方でも意外にご存じ無いことに、アメリカのスクールでのクリスマスの習慣があります。
あー、知ってる。先生にプレゼントするのよね?
はい。プレゼントしますね。
ですが、それはギフトカード(ギフトサティフィケート)や現金が主流だとご存じでしたか?
私も母親の立場としては、何年もクリスマスを過ごしていたというのに、実は知りませんでした。
何故知っているのか?もちろん、アメリカで教師として働いたからです。
日本人の感覚からすると、ちょっと驚かれる方が多いと思います。
なんだかワイロみたい。それに、ギフトカードはともかく、現金を???
もちろんプロの教師として、高いお金をくれたらどうのこうの、ということはありえません。
ですが、アメリカの教師は基本的に自己啓発はもちろん、自分がクラスで使う教材なども自分でまかないます。
日本だと、教材費という名目で徴収されることもあるお金。
アメリカでは保護者の手伝いを受けながら、クッキーなどを売って収益を上げるファンドレイジングなどでまかなったりもしますね。
クリスマスに教師が頂く現金は、お預かりしている生徒さんによりよい教育として還元されるための、一種の募金のようなものです。
あるいは、教師への応援のお金。
なぜなら、夏休みの2ヶ月間は仕事が無いかもしれないのがアメリカの教師。教師といえばお金とは縁がないのはアメリカ人の常識です。
これは保護者が恵んでくれるというのではなく、子どもたちに良い教育をすることへの感謝の表し方でもあります。
実は、アメリカで駐在員子弟が多く通う学校区で時々聞くトラブルのうち、いくつかはこの習慣を日本人がほとんど知らないことが影響していると思われることがあります。
長くなるので、続きます。