国家一般職試験の受験地区分は
【北海道】
【東北】
【関東甲信越】
【東海北陸】
【近畿】
【中国】
【四国】
【九州】
【沖縄】
以上9地域の地域区分で行われます。 (試験問題は同一)
原則として各地域毎の官庁での採用となります。
※本府省庁(霞ヶ関)での採用は全国区分から可能。
では一体、どれくらいの最終合格最低点の差があるのでしょうか。
地域ごとの最終最低合格点
区分 |
北海道 |
東北 |
関東甲越 |
東海北陸 |
近畿 |
中国 |
四国 |
九州 |
沖縄 |
平成28年度 |
497 |
511 |
567 |
533 |
572 |
525 |
531 |
533 |
513 |
平成27年度 |
497 |
518 |
560 |
541 |
585 |
571 |
557 |
571 |
551 |
平成26年度 |
510 |
469 |
531 |
532 |
573 |
522 |
530 |
567 |
524 |
平成25年度 |
509 |
454 |
555 |
527 |
552 |
533 |
546 |
545 |
525 |
平成24年度 |
573 |
589 |
583 |
619 |
619 |
589 |
573 |
606 |
589 |
※赤字が上位地域、緑文字が下位地域
こうして見ると上位の地域は近畿、関東甲信越、九州の傾向があります。
特に近畿はここ数年、常にランクイン。
受験生から恐れられている地域で、通称魔界。
28年度においては関東の点数が伸び、新魔界化する可能性も秘めておりました。
最上位地域と最低地域との差は年度によっては凄まじい差が・・・。
28年度の例で言うと専門科目の点数換算で約7問分の差。もはや別種の試験。
なんで地域ごとに差が開くの?っていう疑問がでてくると思いますが
採用予定数、受験者数、受験地域の大学数 などの要因が考えられます。
近畿においては受験者数に対する合格者数が他地域に比べて少なめといったことや、
国立大学や私立大学が複数あり、必然的に受験者のレベルも上がるからだと思われます。
ちなみに平成24年度が異常に高めに出てますが、これは旧民主党政権時に国家公務員の採用人数を半減させたことによるボーダー爆上がりが原因です。(恐ろしい)
25年度(政権交代後)は採用数が正常化しましたが、
24年度に比べて受験者数が激減したため、最終合格点が下がったものと考えられます。
といったように毎年、地域ごとに合格点(難易度)の差が発生しています。
んじゃ、合格点が低い地域で受ければいいじゃん。
と考える人もいると思います。
ただそうなると、もし合格して働くことになってもその地域で働くことになりますし、
面接でその地域での受験について聞かれる可能性もあります。
また、現住所と離れている場所の官庁訪問や説明会参加はしんどいです。
チキって簡単そうな地域で受験したけど、結局点数よかった・・・なんてことになりかねませんので、
理由もなく他受験地で受験することはおすすめできません。
出先機関は興味がない、本府省の官庁訪問しか絶対にしない。
って人は他地域での受験もありかも・・・。(本府省庁の官庁訪問は全地域可)
ちなみに1次試験の受験は、他地域区分の受験でも自身の地域で受験することはできます。
なお、国税専門官の場合は全国どの地域区分で受験しても、同一のボーダーになります。
2次合格発表後の地域毎に行われる採用面接により勤務区域が決まります。
もちろん人気地域があるので、希望通りに行かないことも・・・。
まとめ
・近畿区分(通称魔界)での合格最低点が近年一番高い。
・北海道、東北地域の合格最低点が例年低め。
・今後、採用予定人数によっては関東甲信越も新魔界になる可能性も。
・九州も注意。
・合格最低点が低めだからといって安易な他受験地域の選択はおすすめできない。
(本府省庁のみを目指しているならありかも)
以上。
追記
2月1日に29年度の各地域での採用予定数が発表されましたね。
http://www.jinji.go.jp/saiyo/saiyo/ippan/saiyo_ippan02_link/29ippan_daisotu_kubunbetu.pdf
全体的に1割増員しています。
ただし、本府省庁はかなり減です。
連日報道されている天下りの件が影響しているからでしょうか。
28年度も比較的多めな採用人数でしたが、今年は更に増加ということで
関東以外の地域では若干ボーダーは下がると考えられます。
本府省庁を官庁訪問する人は大半は関東区分受験者になるので、
関東受験者に影響が出てくるかも。