さて今回の私の旅も
あと1週間になりました

第三幕のテーマは
・100ヶ国訪問を達成するために
 予定している最後の一つの国に
 行くこと

・もうひとつ 
 自称鉄ちやん、乗り鉄として
 欧州にある鉄道の世界遺産に
 乗ること
…です

2年前にインドにある三つの
鉄道世界遺産に乗ってきました

欧州にも三つの鉄道世界遺産が
あります

今回はそれらに乗ってみたいと
思います

ということで…
今日はその一つ オーストリアの
セメリング鉄道に乗ります

100ヶ国目は明日になります

ミュンヘンからフライトで
1時間オーストリアの
ウィーンにやってきました

同じEU内なので国内扱い
パスポートコントロールは
ありません 便利ですね

もちろん車なら国境は
素通りですけどね…


セメリング鉄道は
ウィーンからグラーツを経て
イタリア方面に向かう鉄道です

建設時 途中にあるセメリング峠が
難所でした それを克服し1854年
開通した鉄道です

この鉄道の特徴は緑豊かな
山々の間をいくつもの美しい
石造りの橋やトンネルで
越えて行くところにあります 

自然と調和した鉄道ということで
世界遺産に登録されています

今回そのセメリング峠にある
セメリング駅を経て その次の
ミュルヅェンシュラークという駅まで
往復したいと思います

ウィーンから118kmの小旅行です

空港の切符売場で
空港➡ウィーン
➡ミュルヅェンシュラーク➡ウィーン
という切符を買い求めました


利用するのはオーストリア国鉄の
ジェットレイルです
グラーツ行きです


格好いい赤の特急列車です


車内も洗練されたデザインです
時刻も正確です


15分でウィーン中央駅に
到着しました


学生の時は 
ウィーンの鉄道は
ウィーン西駅が中心でした

この駅はその後改装、新築…?されて 
中央駅になったのだと思いますが…

ドイツのベルリン中央駅なんかに
似ています

普通欧州の中央駅は終点の形…
行き止まりの形で…
阪急梅田駅、JR上野駅の地上部分
みたいな形になっています

ここは大阪駅、東京駅みたいな
スルーの形です

これが駅にある案内表示です

これ見て行き先や番線、
時刻を確認してホームに行きます


私は駅前に予約したホテルに
大きな荷物をおき
1時間後のグラーツ行きで
セメリングに向かいます


この列車は色が違います
どうやら国際線使用で
チェコのプラハから
来たようです

学生の時ウィーン西駅は
東ヨーロッパと対峙する
西側の最前線の大きな駅でした

当時ここで東側の飾りっけのない
列車を見て… 
あれに乗って東側に行けば…
日本には戻れないかもしれない… 
という 恐さまでありました

それだけ社会主義、共産主義が
厳しかった時代でした

そんな時代に 
トーマス・クックの
大陸時刻表を持って ユーレイルパスで
西ヨーロッパの列車に乗っていました

ですから
トーマス・クックの時刻表の読み方は
今でも誰にも負けない自信があります

でも最近トーマス・クックが
倒産したというニュースを見ました

もう時刻表の時代では
ないのでしょうね

さてセメリング鉄道…

ウィーン中央駅を出て
1時間ほどは街中から 緑の平原
ときおり牛達を見ながら
150kmぐらいの高速で走ります

そして急に速度が落ちると 
だんだん山の中に入って行きます

列車はくねくねトンネルや橋を越えます
ゆっくりと走ります

でもスイスのような
岩山、雪山ではありません
そんなに高くない緑の山々です

 ※写真は窓が開かない車内から
    撮っているので不鮮明であったり
       光の関係で写り込みが
       あるかもしれませんが
       ご容赦ください


反対側に今走ってきた線路が見えます
大きなループ線になっています

この山々を越えて行きます


石造りのアーチ橋を越えます

インドにもありましたが
規模はそれより大きいです

当時は鉄ではなく石が
材料だったんですね


そしてセメリング峠にある
セメリング駅に到着

標高896mだそうです


あまり乗降客のいない駅です

構内に当時の列車と
建設した人の碑、
世界遺産のプレートがあります


ここからは長い下りのトンネルで
一気にミッルヅェンシュラークに
到着しました


ここにも世界遺産の銘板が
誇らしげにありました


(続く)