今日は早速
キプロスに来た最大の目的
休戦ラインを越えて
北キプロスに行きたいと思います

ホテルで詳しく行き方を聞いて
バスで向かいます
バス停もホテルのすぐ近く


運転手から一日券を買います
往復すると安くなります


およそ1時間バスに乗りますが
ベイルートと違って 
ゆったりと走ります

日本の高速バスと全く同じ感覚
心地好いです


急発進、急ブレーキ 
もちろんあおりも割り込みもありません
譲り合って行きます

なぜこうも運転マナーが違うのか

イギリスが造った
道路システムだからでしょうか…?

いろいろ考えてみますが
ひとつは島国だからでしょうか…?

地続きの大陸の人達は人に負けず
我先に急いで行けば…どこまでも行ける…

島国は 
「狭い日本!そんなに急いでどこへ行く…」
でしょうか

乾いた大地を見ながら
そんなへぼな考えに
想いをめぐらせているうちに

ニコシアに着きました
ニコシアはキプロスの首都です
ラルナカに比べはるかに都会です

バスターミナルの近辺は工事中で
新しい駐車場などを
建設しているみたいです


バスターミナルから賑やかな通りが
いくつもあります


歩行者天国で
私が知っている いろんな店が
軒を連ねていて活気があります

この賑わいのすぐそばに
キプロスの休戦ラインがあります

ここで
ギリシャ系住民は南に 
トルコ系住民は北に
分けられているのです

休戦ラインと言っても 
半島にある38度線のようなことを
考えてはいけません

トルコ系住民やギリシャ系住民が
普段着で簡単に行き来しています

平穏そのもので
マシンガンを持った国連平和維持軍の
兵士が監視しているものの
ベイルートみたいな緊張感は
全くありません

しかし外国人には
いくつかルールがあります

・パスポートを所持すること
・トルコ占領地域で宿泊してはいけない 
 つまり日帰りです
・トルコ占領地域内からの第三国への
 出入国は認められていない

なとなど

キプロスが現在二つの国に
分断されていますが
我が日本国や世界のほとんどの国は
ギリシャ系住民が住む
キプロス共和国を
国として承認しています 

トルコ系住民が住む
北キプロス・トルコ共和国は
トルコしか国として
承認していませんので…

私の目指せ100ヶ国には 
残念ながらカウントできません

幻の…96ヶ国目です

外国人もいっぱい行っています
では行ってみます


まずキプロス側で出国手続き 
係官がパスポートをスキミングして
私のデータを確認しておしまい
スタンプは押しません

50mほど歩いて… 
北キプロス側で同じことをされ 
おしまい 
スタンプも押しません

いとも簡単です


このおじさんは住民のようです
IDを見せるだけで通って行きました

踏み入れた瞬間
ニコシア側と何も変わりません 
賑やかです 


でも店を見るとケバブを売る店が多く 
トルコ…の、イスラムの臭いがいっぱいです
価格もユーロとトルコリラで表示されています

以前行ったボスニア・ヘルツェゴビナの
世界遺産 スタリ・モスト橋

ここも…
カトリック系住民とイスラム系住民が
戦ったところですが 橋を渡ったら 
トルコみたいだったのを思い出しました

両側に店が立ち並ぶ通りを抜けて…
あるモスクにやってきました

「セリミエ・ジャーミー」というモスクです


外観はキリスト教の
教会みたいです

そうです!
16世紀オスマン帝国が
キプロスを支配したときに
キリスト教会をモスクに
変えてしまったのです

元は「聖ソフィア大聖堂」と呼ばれた
キリスト教の教会でした

トルコ イスタンブールの
トプカプ宮殿と同じです

両側の2本のミナレット(尖塔)も
後で造ったものです

内部もこのように改造されています



ステンドグラスもありません


モスクの片隅で 
子供達が勉強していました
寺子屋みたいです


イスラムの施設が
土産物屋やレストランになっています


イスラムの市場
スークもありました
中は涼しかったです


北キプロスは完全なイスラム世界でした

(続く)