『金平糖の降るところ』江國香織 著。 | 蒼の深さを見上げてみたり。

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認知症の母との日々や日常の些細なこと、読書の記録などを綴ります。


4月18日読了。


これもまた

あらすじを。と

言われると

なんとも言い難い

小説でした。


日系アルゼンチン人の佐和子は

日本で達哉と結婚し

東京で暮らしていたけれど


突然

所沢へ家を買い

引っ越してしまう。


そして今度は

離婚届を残して

もっと遠いところまで。


裏表紙のあらすじに

アルゼンチンに逃避したことまで

書かれていて


ネタバレをくらったような

感じがして


途中

読むのが嫌になりました。


もう一つ

ミカエラの娘が

ミカエラの上司と

不倫関係になるくだりが

思春期の少女の

短絡さを見せられるだけで

不快だったので

そこは

飛ばして読みました。


佐和子がなぜ

夫、達哉の元を去るために


別段

なんとも思っていない

田口と

逃避行に走ったのかは


理解できるように

思うのですけど


どこに

共感したかを

言葉にするのは

難しいです。


離れているほど

愛していると分かるけれど


近くにいて

愛されているのは


とても怖いこと。


うーん。

違うな。


なんでしょう。


なんという感情なんでしょう。


分かりにくい

レビューですねえ。


それにしても

江國香織の描く男の人は

なぜ

愚直なのでしょう。


女の人のほうが

柔軟で


賢いとまでは言わないけれど

少なくとも

愚かではない感じがします。


乾いている感じもしますね。


ウエットじゃない。


その辺りの描き方が

江國香織を

好きな理由かもしれません。