【本】『ソウル•コレクター』 | 蒼の深さを見上げてみたり。

蒼の深さを見上げてみたり。

認知症の母との日々や日常の些細なこと、読書の記録などを綴ります。


ジェフリー•ディーヴァー 著。


リンカーン•ライムのいとこ

アーサーが

殺人事件の被疑者として

逮捕された。


アーサーの妻に

助けて欲しいと懇願されたライムは

一応

捜査の状況を確認する。


車から血痕と血のついたタオル。


殺人現場から

アーサーを有罪と指し示す

数々の微細証拠が発見されていた。


その証拠を見たライムは

ふとした疑問に捕らわれ

アーサーは無実ではないかと

思うようになる。


しかも調べてみると

同じような事件が

少なくとも2件

起きていたことが分かった。


しかし

膨大な個人情報を必要とする

緻密な犯罪を

どうやって可能にしたのか。


全てを知る男を

ライムはどうやって追い詰めるのか。





リンカーン•ライムシリーズも

もう8作目となりました。


今回は

情報戦です。


犯人は

被害者と

スケープ•ゴードとなる人物の

ありとあらゆることを知っています。


そればかりか

警察関係者のことも

すべて把握しています。


そんなことが可能な人物は

誰なのか。ということが

筋の焦点です。


最近

サックス独特の

犯人と一体化したような

鑑識作業の様子が

出てこないので

ちょっと不満です。


サックスの初期設定が

まずかったかな。という

印象ですね。


赤毛で大柄で

誰もの目を惹きつける美人。


これでは

目立ってしょうがありません。


すぐに犯人に警察だと

覚えられてしまい

いつも狙われます。


もう少し

地味な感じにしておけば

もっと活躍できたのかな。と

思います。


最後は

ライムの推理というよりは

運だった感も否めないので


『ウォッチ•メーカー』に引き続き

完全勝利という感じでは

ないです。


次こそは

ライムが苦戦しつつも

一分の隙もない推理が展開され

犯人はぐうの音も出ない。

というような

ストーリーを期待します。