【本】『石の猿』 | 蒼の深さを見上げてみたり。

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認知症の母との日々や日常の些細なこと、読書の記録などを綴ります。



ジェフリー•ディーヴァー 著。


中国からの密入国者を乗せた船に乗る

ゴーストと呼ばれる蛇頭を捕まえるべく

ライムのチームが招集される。


ライムはゴーストの動きを読み

船の位置を割り出すが

捕まえる寸前のところで

船は爆発。


ゴーストを取り逃してしまう。


その後

ゴーストは行方知れずとなり

爆発した船から

命からがら逃げ出した密入国者たちも

行方をくらました。


ライムたちは

その双方を追って

捜査を始める。


そしてゴーストもまた

密入国者の生き残りを追っていた。


ライムはゴーストに先んじて

密入国者を見つけ

ゴーストを捕まえる手立てを

見つけることができるのか。






リンカーン•ライムシリーズ4作目。


最初

蛇頭と密入国者たちの船旅

及び

爆発して陸地に逃げ延びるまでが

長々と描かれて

そんなことに興味のない私は

ばっさり飛ばして読み始めました。


そうしたら

あとから出てくる登場人物が

誰が誰か分からなくなり

読み進めるのが

つらくなってしまいました。


殺される人も出てくるのですが

どの役割の人が殺されたのか

分からないので

推理もなにもあったものではありません。


それでも

下巻になったら

やっと登場人物が掴めてきたし


ライムとサックスも活躍し始めて

面白くなってきました。


私は御しやす読者で

作家が騙そうと思って書いていることに

いつも

まんまと

はまるのですが


今回もライムが全体図を語ってから

おー。そうだったのか。と

思いました。


言われてみたら

おかしいところがあるんですよ。


でも読んでいるときには

気づかないのです。


ゴーストの正体は

割と簡単だと思います。


ですから

この小説の焦点は

ゴーストの正体ではなく

そのゴーストを逮捕し

裁きの場へ連れ出せるかどうかなのです。


どの証拠で

何を考えるか。


ライムの思考を辿ってみてください。