…『現存・古事記(フルゴトフミ)』と、[ホツマツタヱ]に記載されている【フルゴトフミ(古事記)】とは、内容が違うと言う事を認識する必要が有ります。然るに、現在に言う写本伝承の『現存・古事記』は…「我が国(日本国)の歴史書」…として作成されたのでは有りません。従って、我が国の歴史に於ける[古代史]関連の記事を書く時には、まして【真実探究】精神を以てすれば、[大中臣定世]が成した[写本(㊤㊦1266年・㊥1282年)・古事記]を祖本とする『現存・古事記』(写本伝承…真福寺本は1372年に完了)は排除して懸かる必要が有ります事、留意されたし。尚、『先代舊本紀(10巻本)』に言う『古事記』とは、【源・フルゴトフミ】(ホツマツタヱに記載有り)の意に値します。
…而して、[真福寺本](東京国立博物館保管)、そして[卜部本系](兼文&兼永本・1267&1522年の写本)等の諸本を以て作成された現在の…《国史大系書『古事記』》…は、其の成り立ち的、子細的な説明が少ないので…《小学館発行『古事記』》…を以て説明すれば…「『現存・古事記』は『日本書紀』を理解するための基本的な参考文献として用いられた」…等とする解釈が成されています。然し、其の『現存・古事記』の内容は、我が国の歴史書とされている『現存・日本書紀』の内容が改竄的に記載されている事が多々有る事、然り、その中でも特に目に付く部分も多々有る中で、[景行天皇条](小学館発行『古事記』213頁~239頁迄)を以て説明すれば、[景行天皇]が、自ら熊襲(記は…熊曾と表記する)を討伐した箇所が刪定されている事を知るべしで有ります。つまり、『日本書紀』に記載されている景行天皇の九州討伐(『日本書紀』には記載有り)の内容が省かれているのは、写本伝承の経緯の中で脱落していたのでは無く、刪定した後に、其の事を悟られないように編輯しているので有りました。
…然るに、『日本書紀』に於ける景行天皇の熊襲討伐(記は…熊曾と記す)に於いての中で用いられている歌、…「ハシキヨシ、ワギヘノカタユ、クモイタチクモ」(5・7調19文字ツヅ哥…ホツマツタヱ方式)…の後に続く語句、つまり、「ヤマトハ、クニノマホラマ、タタナヅクアオガキ、ヤマコモレル、ヤマトウルワシ」(是の語句は歌では有りません)と記されて箇所が、『現存・古事記』(小学館本…233頁)に於いては、其の語句を用いて歌の意として紹介しています、乃ち…「ヤマトハ(4文字)、クニノマホロバ(7文字)、タタナヅク(5文字)、アオガキ(4文字)、ヤマゴモレル(6文字)、ヤマトウルワシ(7文字)」(合計33文字…5・7調定型詩の体を成していない)」…と記載されていますが、此の文体を和歌と成すには無理が有ります。つまり、其の語句は、定型詩の体を成しておらないからで有ります。
…『日本書紀』の[ツヅウタ(19文字哥・ホツマツタヱ方式)]で有る「ハシキヨシ…(以下略す)」に対する返歌は、「タタミコモ、ヘグリノヤマノ、シラカシガエオ」(19文字哥・『日本書紀』より)で有ります。
…つまり、此処で言える事は、『現存・古事記』の原作者は、「景行天皇の[熊襲討伐・条]を刪定(削除)して、其の刪定された文章の中に含まれている其の語句(ヤマトハ、クニノマホラマ…)等と言う語句を更に撰び出して、[ヤマトタケ(古事記…倭建命)]の[東北(ホツマ)討伐]の中に取り込んでいると言う事で有り、強いて言えば、其の行為は、我が国の国書(景行紀迄はホツマツタヱ文書が原典で有る)を改竄する目的を持って作成されていた事の証拠(筆者説)の中の一つで有ると私は解します。
…其の他の改竄的箇所(『現存・古事記』)に付いても説明したいので有りますが、其れは多々有り、此のブログでは文字数に制限が有る為、此の例に止めます。然し、又、機会が有れば、『現存・古事記』(小学館発行)の中の… 「28~29・30~31・82~83・84~85・96~97・118~119・136~137・142~143・150~151・152~153・154~155・156~157・158~159・160~161・174~175・220~221・222~223・232~233・/234~235・252~253・274~275・276~277・298~299・382~383」ページ等の箇所に付いても説明を行いたいと考えている次第で有りますので、いずれ機会が有ればと思っています…。