葬儀のオルガニストをやってみて また一つ、異国ドイツに触れてみる~ | Kantorinになる!

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教会音楽家がとうとう職業になってしまうのか?
どこへ行く、自分?

長いタイトルになっちまった・・・・が 全くその通りでございます。

記事も長くなっちまいました。よしんば お付き合いくださいませ。 





3月頭?お姉ちゃんの行っていた音楽教室の先生Cに村のスーパーで出会いました。



「主人(趣味のピアニスト でも村の教会行事などでオルガンを弾いている)が
手の骨を折ってしまったの。
で、○さんに オルガンの助っ人をお願いしたかったんだけど~」







それは光栄な話!!  





Cさん「もしかして 教会事務所から連絡が入るかもしれないから~!!」





そして 今週火曜日 突然 村の教会事務所から電話が掛かってきたのでした。



「木曜日に葬儀があります。そこでオルガンを弾いていただきたいのですが」と~



木曜日は 一週間で唯一 お姉ちゃんの習い事のない日☆
もちろん 引き受けましたよ。



早速 当日牧師さんを務める Frau Sに連絡を取る。
Frau S は子供達の幼稚園に 今年の2月から来た新しい女牧師さん。



幼稚園のクラス委員会会議、Gottesdienstなどで 何回かすでにお目にかかったことはあるのだが・・・・



目が笑っていない人、言葉に魂がこもっていない人・・・・・というのが私の印象~



でも知らない土地に来て まだ間もないのだから 人前で顔が引きつるのは
しかたがないかな?



↑こんなところが 日本人的思いやりである・・・・





Frau Sは 火曜日午後に 未亡人に合って話をしてから 葬儀のプランを立てるから
明日(水曜日)に弾く曲を私に伝えることが出来る・・・・という。



水曜日の朝、子供達を園に送っていったついでに Frau Sのお宅に伺いました、
これ一応 事前打ち合わせだったりする。



小学校の入学式、幼稚園のGottesdienstなどで オルガンは弾いたことがあったけど
葬儀、ましてや正式なる教会事務所からの依頼、仕事として受けるのは初めてな○さん。





Frau S「明日 貴方には4箇所でオルガンを演奏してもらいます。式の開始の時、
途中で歌を2曲と 最期のお別れの時、です」



ドイツのプロテスタントの教会には Orgelbuch=オルガンの本 というのがあって
どのGottesdienstにも その中から曲を抜粋するのだけど
今回もその中からすでに 歌 2曲が抜粋されてました。





○さん「楽譜がないので楽譜をいただきたい」 ←悪びれもなく



Frau S 「は?!」



ものすごい驚かれましたよ~  私も驚いたけどさ・・・・・





どうやら 全くの初仕事だということまでは知らなかったので驚いた Frau S。



赴任してきて(牧師さんも転勤があります)2ヶ月もたつんだから 楽譜のありか、くらいは 知ってるじゃない?と驚いた○さん~



Frau Sは Kantorin=教会の音楽を統括する仕事 にすぐに電話をしてくれて
幼稚園でGottesdienstをする教会に 楽譜が置いてあるので
それを使えばいい、と助言を受けたようで 早速 2人で教会に足を向けました。





まず 提示されている2曲を探し出し・・・・



Frau S 「弾いてみて」





昔とった杵柄ってやつで 初見演奏、即興演奏、いろいろ鍛えられておりますので
それはたいした問題じゃなかった。





さらに 式の開始時に弾く曲を一曲と 最期のお別れのときに弾く曲を2曲 ピックアップしてくださり
(さもないと 私には 何を弾けばいいのかさっぱりわからないから)
その3曲も 初見演奏~♪





Frau Sは 初見演奏に痛く感激されておられたようでした。



Gottesdienstに出られたことのある方は こちらの村に所属するレベルのオルガニスト(副職)のレベルが
お分かりだと思いますが・・・・
もちろん 本業としてやってらっしゃる方は別でございますよ~ 





しかし その葬儀の行われる教会のオルガンは弾いたことがなかったので
その後 その教会に行き 午前中はオルガンの練習に勤しむ○さん。



そして本日 当日・・・・



今朝も子供達をさっさと園に送り 8時から10時まで早朝練習。



午後は葬儀15分前に村の Waldfriedhof=森のお墓 (その名の通り森の中に墓地があります。そこに教会もあります) に到着した○さん。



ほぼ同時に到着した Frau Sと ご挨拶。



すでに多くの参列者が教会の周りに屯っていました。





この教会のオルガンは2階にあって 一階の参列者が見通せるのだけれど、
自分が演奏の用意をしてしまってから 参列者が続々と教会に入ってきて
それぞれに席を見つけてすわり 水を打ったように静まり返っている・・・・



場が持たない・・・・・





と・・・・・・○さん、そこで 気づく。



「開始の演奏は いつ始めるんだろう?



もしや 今弾くのでは???!!!!」





気づくのが遅い私も悪いが そのタイミングをきちんと説明してくれていなかった 
Frau Sも いけずじゃない?!



そそくさと 葬儀屋さんを探しに行き、

「私は Frau Sが入場してから弾くの?それとも今弾くの?」



若い葬儀屋のお兄ちゃん



「それは大将にきかないと・・・・」 話にならん・・・



うろうろしていて Frau S が入室してしまっては なお悪い!ということで
持ち場に戻る。



Frau S はまだ入場していなかった  安堵~





・・・・と 鐘が鳴り出した。
そこで ○さん 納得する。



「あ~ これが開始の鐘だ!」   ますます安堵~





Frau S が入ってきて 式は始まった。





式中は特に自分にハプニングもなく タイミングも問題なく 演奏は滞りなく終了。



大事な人を亡くした悲しみはどの国も同じ・・・
私も 全くご縁のなかった方ながら ほろっときてしまった~  



同情するところも日本人的? ドイツ人は全く面識のない人にまで同情いたしません~









Frau S に 挨拶に行くと・・・・



「貴方にお願いがあるの。2番目に唄った あの歌は 次回からはもっと早く弾いて頂戴」





え????





Frau S「私は修行をした歌手じゃないから あんなにゆっくりは歌えないわ」





う~ん・・・・・・意外な盲点。





普通の楽曲の楽譜には 曲の冒頭に その曲の速さや雰囲気が指定されているけど
Orgelbuch の中の曲には ソレが一切指定してなくて
雰囲気は 教会チック、しかも葬儀に弾く曲、ということで
自分は どの曲も ゆっくりしたテンポを想像してしまっていた。



貴方の歌えるテンポで・・・ですか・・・・?  さすが 個人主義の国だ!



○さん「すいません ← とりあえず謝っておく 腰の低い日本人 本当は コレドイツではよくないんです
次から気をつけます。こんな感じのテンポですか?(唄ってみる、Frau S 納得する) 
なんせ 今日初めてだったものですから~」





確かに 歌詞を優先させれば どれくらいのテンポで流せばいいか、予測が出来るのだから
その辺りを全く考えなかった 自分の落ち度もあったといえるが・・・・





自分 歌やっているので、演奏会前の伴奏者の合わせでは 伴奏者に自分のテンポや
息遣いなどを指示したりはするけど、それを指示することは歌い手の責任であるのだけれど・・・
彼女 音楽家じゃないので仕方がないかな?
(もちろん いい演奏(仕事)をしようとする2人のチームワークが必要なのだけど)





でも それ以外は たいへん満足のいかれた Frau Sのご様子でありました。



自分でも初回でこれだけ出来たってことは 上出来♪とは思うのですけどね。



楽譜もらったの一日前だしさ・・・
リハーサルないし・・・・・









しかし!!



次回のために ここで反省!



自分は この国で生まれ育っていない。
この国の葬儀のやり方 進み方は 全くわからない。





ので





しらみをつぶすように 進行表をにらんで 前もって質問していかないと
今回のようなことがまた起こりかねない。



っていうか・・・・



外国人なんだし、あなた方牧師さんなんだから
もうちょっと 親切に かいつまんで 説明してくれても いいんじゃないの?!



懺悔を親身になって聞いているあの姿はなんなんだぁ?!映画の中だけの話?



何がわからんかも わからんのが 外国人じゃないのよ~!



ここでも ドイツ人に まだ 思いやり(甘え)を期待する○さん・・・・・・嗚呼~ 三つ子の魂ざんすよ~ 







曲について・・・・
次回からは必ず 一回唄ってもらうこと
そしてその牧師さんのテンポを得ること。





次 またいつ こんなお声が掛かるのかしらね?  ないかもね?