そして、……小学生、ぐらいに見える四月一日の姿。


その四月一日が、暗闇の中で泣いています。


痛いよぅ、怖いよぅ、とお父さん、お母さん、と。


そして、四月一日の方へと、血塗れの手――と言うより、腕が、差し伸べられて、四月一日はお母さん、お父さん、と呟きます。


そう、それはきっと、四月一日の両親の腕。


その声は。



‘ごめんなさい’


‘一緒にいてあげられなくて’


‘寂しい思いをさせる’


‘辛い思いをさせる’


‘ごめんなさい’


‘ごめんなさい’


‘でも’


‘きっと会える’


‘貴方を待っていてくれる’


‘貴方の未来(コレカラ)が’


‘途切れないように’


‘貴方を見て’


‘貴方と話して’


‘貴方と一緒にいてくれる人達が’


‘だから’


‘どうか’


‘消えないで’


‘私達の 大事な子供’


‘もう一つの……’



そこで、途切れてしまった声を追い掛ける様に四月一日は手を伸し、走り出そうとして、でも。


その腕を掴むひとが、いて。


それは、――今の百目鬼と、同じくらい……より、ほんの少し幼く見える、でも百目鬼にそっくりな、少年。


恐らく、言葉からして、遙さんなのでしょう。


「今の静と同じ齢位で現れるようにしておいて良かった」


「あの子は夢を渡れない」


「しかし、この姿でなければ君を引き留められなかっただろう」


――明らか、遙さんです。


「さあ、呼んでいるよ」


「戻らなければ」



「今度は、本当の夢で逢おう」



――そこで、四月一日の意識は戻りました。


そして、侑子さんが。


四月一日が学校の二階から窓硝子ごと落ちた事。


ちょうど下でそれを見てた百目鬼あすぐ救急車を呼ぼうとした事。


侑子さんが使いをやって、店に連れてくるように頼んだ事。


そして、一刻を争う状況だった事。


本当にもう少しで手遅れになる所だった事。


それらを説明してくれて。


そして、対価が高くつきそうだ、と、こんな時なのに何時も通り言った四月一日に、侑子さんは告げました。


三人から、もう対価をもらった、と。


訝しげな表情をする四月一日。


と、そこへ。


ひまわりちゃんが、部屋に入って来て。


四月一日が、なんで、と呟くと、侑子さんは、入る必要があったからよ、と。


その侑子さんの横を通り過ぎ、ひまわりちゃんは四月一日の許へ。


四月一日が、吃驚させちゃってごめん、でも、大丈夫だったから、と告げたのに対し、ひまわりちゃんは。



「今回はね」



……と、余り切り良くもないんですが直ぐアップするんで切ります。