何だかね・・・。
周りの状況や景色が変わっていく。
毎朝、ヤマトくんを連れて散歩に行く裏の公園。
公園の「主」と云うか「管理人さん」みたいなおばぁちゃん、ヤマトくんの初めての「犬友」だった人が老人ホーム
に入ってしまった。
よく公園で会って時間が有る時には色んなハナシを聞かせてくれた。
「家に動物が居なかった事が無かった」事。
「狸小路で商売をしていて大変だった」事。
「実家が夕張の駅前で"造り酒屋"を営んでいた」事。
「お父さんが男前で大層、女性にモテたらしい・・・」事(笑)
とか・・・。
ボクも時間には割とゆとりが有った時期なので、おばあちゃんが話すことに「飽きる」まで色々なハナシを聞いた。
確かに今考えれば、同じハナシは何度も聞いていた様な気がする・・・。
80代後半・・・、美智子様と同い年だと云っていたっけ。
孫娘さんがツィッターをされていて、「おばぁちゃんが私の名前を思い出すのに時間が掛かった」と書いてあるのを見た時には
ビックリした・・・。
「何歳だっけ」と何度も聞かれたのだけれど「ヤマト」の名前だけは覚えていてくれたから・・・。
こんなご時世だ。
面会や外出など、きっとままならないのだろう。
ヤマトくんだけでは無くて、ボク自身も本当にお世話になった・・・。
「兄の遺品なの」・・・と云って頂いた缶ピース、お金が無くて吸い切ってしまったけれど缶は今でも仕事机の上に有る。
多分、こいつを飼わなかったら一生ハナシをしなかったかもしれない「人」が何人も居たんだ・・・。
ヤマトくんはベッドで寝ている・・・。
そんなボクの気持ちも知らずに・・・。