テーマ『映画・DVD』   「ソロモンの偽証」後半、いわゆる裁判になってからの不自然さに気づいた。

  ①、検事・藤野が本物の刑事に尋問をはじめる。容疑者を刑事は何回も補導していることで、【ある種の信頼関係】があることを主張する。すると検事は、「では、アリバイ立証はしなかったのですね。」と切り返す。これに刑事は、【省いたことの怠慢さ】を認めた。ことは殺人か自殺かの分かれ目であって、刑事が一容疑者のアリバイを省くこと自体があり得ない。ドラマの中で言えば、素人の中学生に、プロの刑事が自身の捜査上の落ち度を指摘されたわけである。刑事失格である。 


②、告発状がらみで。役名;三宅ジュリが、声を失って、母親に『藤野さんと二人で話がしたい。連絡して。』と、ホワイトボードに書いた文字に関して。『speck』では戸田恵梨香さんが筆を持って文字を書く。女流書家の中塚翆涛さんが書道指導と代筆をしていたことが明かされた。ホワイトボードに書かれた文字は、凡そ、中学生の書いた文字ではない。大人の文字であった。書家が代筆した文字と言っても過言でない。ボードの表面はツルツルに加工されている。これは、専用のマジックを使っても、マジックの顔料がボード表面に染み込まないような加工である。したがって、【大変、滑って書き難い】のである。そこに、点画の乱れのない文字を書けるのは、書道をかなり修練された方でないと、出来ない技である。


③、【不自然さ】ではないが、なかなかの大作映画。検事役の藤野さんの最後の台詞。「みんな、負けなかったね。」で、ドラマは終わっている。現場となった中学校に【伝説として語り継がれた事件】に端を発した現役中学生の裁判。終わりの台詞にしては、私は物足りなかった。

✳️『ソロモンの偽証』は、DVDとしては、2回鑑賞し、後半は、二日かけて2回連続、都合3回、鑑賞したことになる。