台風や前線の影響による大雨が予想される中、東京都内の各自治体では新型コロナウイルスに感染して自宅で療養する人の避難の方法の検討が行われています。
このうち東京・葛飾区は自宅療養者が避難できるホテルを確保し、リスクの高い人に優先的に避難してもらう対策を検討しています。

都内で自宅療養をしている人が16日時点でも6000人余りいる中、都内の自治体の多くは東京都が作成する避難所の新型コロナ対策のガイドラインに沿って対策を進めています。
このうち葛飾区は、区外にある宿泊療養者用のホテルの部屋を、大雨などの際には自宅療養者も避難できるように確保しています。
民間で救急サービスを行っている事業者に依頼をして、自宅からホテルに避難してもらうということです。
さらに、危険がすでに迫っている場合には区内の公共施設にも避難できるようにしていて、その際も感染者や感染の疑いがある人は専用のスペースに誘導するなど、ほかの人と接触しない対策をとることにしています。
また、葛飾区では避難所の運営などを担当する防災担当の部署にも保健所から自宅療養者の詳しい状況などが共有されています。
17日の時点で自宅療養者が168人いて、このうち18人が浸水のリスクが高い建物の1階に住んでいるということで、こうした細かい情報を避難の判断に生かすことにしています。
葛飾区危機管理課の長谷川豊課長は「コロナ禍であっても、必要な場合は、ちゅうちょなく早めに避難して欲しい」と話しています。
 
【「分散避難」も検討を】
コロナ禍で予想される大雨で命を守るために必要なキーワード、それは「分散避難」です。
まず、自治体のハザードマップなどで、自宅のリスクを確認してください。
自宅が、浸水や土砂災害のリスクが想定されていない場所にあるという方、マンションの上の階などで被害の可能性が低い方は、自宅にとどまる「在宅避難」が有効です。

一方、「自宅に水害のリスクがある」方の避難です。
避難所以外で、避難できる安全な場所がないか、検討してみてください。
具体的には親戚・知人の家やホテルなどの民間の施設です。
思い当たる場所がある方は、いざというときに避難できるよう連絡をしておきましょう。

さらに、ここからとても大切なことです。
こうした避難先がない方は、避難が必要になったとき、「ためらわず」避難所に向かってください。
避難の遅れは命の危険に直結します。
感染のおそれがあるからと、避難をためらわないでください。
そして、自治体の職員の方など、避難所の運営に関わる方にもお願いします。
避難所にたどり着いた方を、「拒否」しないでください。
水害の危険のない安全な場所に誘導することを最優先にして、そのうえで、感染のリスクを少しでも減らせるようにしてほしいと思います。

自宅のリスクを知るために必要なハザードマップは、自治体のホームページで見ようとしても、台風が接近し大雨となったあとはアクセスが集中して閲覧できなくなる可能性もあります。
命を守るため、「今」、いざというときにどう行動すればいいか、確認しておいてください。