「ベルナルダンさん、調香の準備が整いました!」
「ん。ありがとう。色んな種類の花がだいぶ集まったから今日はたくさん作れそうだね」
「はいっ!♪」
「よし、行こう」
普段のふわふわしたベルナルダンさんも素敵だけど、お仕事をしている時のキリリとしたベルナルダンさんもとっても素敵です♡

「あっ!ベル出てきた!ベルおはよー♡」
「おはようベル!♡♡」
(むっ…『ベル』???)
「みんなおはよ〜。仕事するから外で待っててくれる〜」
「えーっ、朝から仕事ー?」
「つまんなーい」
「さあ仕事仕事〜」
(・・・・・・)

神殿からぞろぞろと若い女性達が列になって出てくる。
(皆さんいつもベルナルダンさんに会いに来ている方たちだわ)
ベルナルダンさんってモテモテなんです。今まで恋人がいなかったのが不思議なくらい。
そう。ほんとに奇跡!!ハカセなんか成人した年の星の日には彼女いたもんな〜(笑)
もやっ。
(…ん?もやっ??この気持ちって…)

「私…ベルナルダンさんのことが好きです……っ」
誕生日。私は部屋で一人ぽつりとつぶやいていました。思わずこぼれた本心に自分でもびっくりして口元に手を当てる。
「・・・・・・」
お仕事の間だけじゃなく、ずっとずっと、ベルナルダンさんの側にいられたらいいのに……ベルナルダンさんを他の女の子にとられたくありません……
「……っベルナルダンさん…!」
そう思ったらいてもたってもいられなくて、部屋を飛び出していました。

「っベルナルダンさん!」
「ん?おはよ〜。どうしたの〜そんな慌てて」
「っあの!私っ今日誕生日なんです!」
「えっそうなのっ?おめでとう〜☆」
「っだから、今日は私の言うこと聞いてください!」
「え??───わっ」
ぐいぐいとベルナルダンさんの腕を引っ張る。

「っどうしたのマリリンちゃん?なんか今日のマリリンちゃん変だよ??」
「今は何も聞かないでくださいっ!」
「っ…??」
自分でもよくわかりません。私が私じゃないみたい。こんな私、初めてなんです。
「───私っ、ベルナルダンさんのことが好きです…!!」
「っ」

「…っベルナルダンさんの、優しくて穏やかでふわふわしたところが好きです。それでいて仕事になるときりっとしてかっこよくて、とっても尊敬出来る先輩で…私が怖くて眠れない時も笑わずに話に付き合ってくれてっ……」
ベルナルダンさんが奏士じゃなかったら、私は今みたいに楽しくお仕事が出来ていたのでしょうか?今みたいに幸せに過ごしていたのでしょうか?
「ひっく……」
もう、ベルナルダンさんと出会う前のことがわからなくなってしまうくらい。
「っこんな気持ち初めてでどうしていいかわかりませんっ…!人を差し置いてまで自分が一番でいたいだなんてっ、私は悪い子ですっ…奏女失格ですっ…!!」
シズニの神はきっと私を見放しているに違いありません。
「…マリリンちゃん、顔を上げて?君は、悪い子なんかじゃないよ」
ベルナルダンさんは両手で私の頬を包みこむ。
「僕も、君のことが好きです」
「っ!!」

「ベルナルダンさんっ…ほんとうっ…??」
「本当だよ…だから泣かないで。ごめんね?こんなに悲しい顔させるなら、僕から先に言うべきだった。真摯に奏女の仕事に向き合う姿や、一生懸命に僕を見てくれるマリリンちゃんがかわいくて、気づいたら特別な存在になってたよ」
「っ……」
頬に伝う涙を指ではらってくれる。
「ベルナルダンさんっ……私、ベルナルダンさんの一番でいていいのでしょうかっ」
「うん…♡よろしくお願いします」ぺこっ
「っこちらこそっ、よろしくお願いしますっ!」ぺこり
(嘘みたいっ…こんなに幸せでいいのでしょうかっ…)

「そういえば、さっきマリリンちゃんの誕生日って言ってたよね?ごめんね〜僕なんにも用意してないや」
「いえっそんなの気にしないでください!こうやってベルナルダンさんの隣にいられるだけで十分です…///」
「…本当にそれだけでいいの??」
帽子をずらしいたずらに笑っているベルナルダンさんと目が合ったと思ったら、顔が近づいてくる。
「っ!??///」
「ふふっ♡ハッピーバースデー、マリリンちゃん♡」
「っ!!///(ほっぺにキスされちゃいましたっ!!!)」
ついさっきまで自分の部屋でご飯を食べていたのに、急展開すぎて自分でもびっくりです。
「シズニの神に導かれた先に、君と出会えたことが僕の最大の幸福かな」
「……私達、シズニの神に導かれたということは、”運命”でしょうか……??」
「……♡二人がそう思うなら、絶対に運命だよ」
「っ────」
「っ?マリリンちゃん??」
本当に夢のように幸せで、優しく微笑んでくれるベルナルダンさんを見上げる度に思うのです。
(私はあなたのことを一生お慕い続けることでしょう)
「っミハイルさん…??」
そこには驚いた様子のミハイルさんが立っていました。
「あ…奏女室にいなかったから帰ろうと思ったんだけど、こっちから声が聞こえたから…」
「そ、そうだったんですね…」
なんでしょうか…悪いことしていないのにすごく気まづいです。
「久しぶり。ミハイル」
ベルナルダンさんは私を守るように一歩前に出る。
「久しぶりだな、ベルナルダン。そういえばお前も奏士をやっていたんだっけ」
「あれ?お二人は知り合いだったんですか??」
「うん。同級生だからね」
「僕は学校にろくに行かないで木の上で眠ってるような子だったからね。マリリンちゃんも知らなくて当然だよ」
「そっか、そうですよね、よく考えたらお二人は同じ年ですものね!ベルナルダンさんとも一緒に学校に行きたかったです」
「ふふっ♡僕もマリリンちゃんとなら一緒に行きたかったな〜」
「ゴホン!…ずいぶんと仲がいいんだな、君たち」
「───ミハイル、僕達付き合ってる」
「っ!!(って私がびっくりしてどうするの…///)」
「だから、彼女が一人で部屋にいる時は会うのを遠慮してほしい」
ベルナルダンさんを見上げると真剣なお顔…。それだけ私のことを大切に思ってくれてるかが伝わってくる。
「…そうか…そうだよな。ベルナルダンにならマリリンちゃんを任せられるよ。結婚式には呼んでくれよな」
「そんなっ結婚だなんてっ…(まだ付き合ったばかりなのにっ///)」
「うん。必ず呼ぶよ」
「っ!(ベルナルダンさん…///)」
「邪魔したな」とどこか寂しそうに笑ってミハイルさんは帰っていきました。
「ふぅ〜…。ごめんねマリリンちゃん、柄にもないことしちゃった」
「わわっ!ベルナルダンさん大丈夫ですかっ?」
緊張の糸が切れたのかぽすっと私の肩に頭をあずけてもたれかかってくる。そんなベルナルダンさんのふわふわな髪をそっと撫でる。
「ふふっ…僕ってこんな独占欲強かったんだな〜。自分でもびっくりしちゃったよ」
「…私、とってもうれしかったです…♡」
私も、大人の男性の方をこんなに愛しく思えるなんて…こんな自分知りませんでした。
「ベルナルダンさん…ありがとうございました…♡♡」
私の言葉に柔らかい笑顔で応えてくれるベルナルダンさん。そんな彼の愛情と優しさに、今日も私は助けられているのです。
☆☆☆
マリリン×ベルナルダンは歴代No.1のぽやぽやカップルになることでしょう( ˇωˇ )




