コレクターの死後、残されたグッズはどうなる? | BIRKENHEAD ERKY

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死後はゴミに?コレクター不安

【オタクの老後】コレクターの死後、残されたグッズはどうなる? 「コレクション」が「遺品」になる前に終わらせたい“最後の仕事”とは

 
 自分の好きなものを、自分のルールで収集する……。「コレクション」という遊びは、老境においても続けられるオタク趣味のひとつです。長い時間と手間をかけて集まったコレクションには思いいれもひとしお。しかし「もし自分が死んだら、この宝物を一体どうすればいいんだろう……」という疑問も、物が増えがちなこの趣味にはついて回ります。
 
そうした中、古本や中古玩具をマニア向けに取り扱うまんだらけでは、コレクター向けに「生前見積」というサービスを2016年より続けています。
 
生前見積は名前の通り、コレクションの行く末を考えているコレクター向けのサービス。漫画やアニメ関連のグッズ、玩具や鉄道模型など、まんだらけが取り扱っているアイテムを対象に、1度につき100点まで無料で査定してもらえます。コレクター本人でなくとも申し込むことができ、査定したからといって必ず売却しなければならないわけではありません。
 
 利用者の多くは50~60代。中には40代のコレクターからの依頼もあると、まんだらけ社長の辻中さんは言います。しかし共通しているのは「自分に何かあった際に、残されたコレクションはどうなるのか」という悩み。「家族にコレクションへの理解がないため、このままでは捨てられてしまう」「独身なので、死後コレクションをどうしていいのかわからない」という不安も共通して多いそうです。
 
 
 いわゆる第一世代のオタクが60代を超えた現在、数十年越しのコレクションや貴重なアイテムを手元に大量においている人も珍しくありません。彼らは年齢的にも自分の死を意識しておかしくない世代でもあり、今後も「生前見積」のようなサービスの需要は増えていくことが予想されます。  
 
コレクターの死後、コレクションを的確に整理することは文化の保護にもつながります。最後までオタクとして自分も周囲も楽しく生きるためにこそ、死んだ後のことを計画しておく。この先は、それが当たり前の時代になるのかもしれません。