毎日、食べられる物が減っていく。


日一日と体の丸みが取れていく。


今はヨーグルトをスプーン一杯も食べられなくなっている。


コロの時と同じように。



天国に行く前に現世の肉体を削ぎ落とし、体を軽くして空に飛び立つ準備をしているみたいに…



でも、不思議なのが、元気な時よりずっと散歩に気合が入っていて、かなり長い距離を休むことなく小走りに歩くはなやん。


病気の苦しさを見せることなく、食べることも忘れている。


そのせいなのか、私も彼女のしたいことをお手伝いすることで悲しみを感じることもなくなって、毎日、ささやかな幸せを楽しんでいるようだ。



彼女が命を終わらせたら、間違いなく大泣きするだろうけれど、コロの時よりもほんの少しだけ、はなの為にできることをできて良かったと思うかもしれない。