vanilleの森より。きのこ狩り(在廊日追記) | 羊毛フェルトで紡ぐ不思議へんてこなものがたり♠︎アトリエ.バニラ

羊毛フェルトで紡ぐ不思議へんてこなものがたり♠︎アトリエ.バニラ

バニラのつくる、
不思議とヘンテコな世界。
羊毛フェルトや刺繍。
アンティークな素材でつくる、猫や動物、いろんなもの。
其々に
ひとつひとつの、
ものがたり。

10月もあとすこし。
今日もまた、
いつものように
突然始まります。


皆さま、こんにちは。

留守の間に
季節が回転してゆきました。


ーー小さな頃の、遠い記憶。ーー

祖父と遊ぶ事が多かった。
一緒に焼き芋を焼いて
私の小さな手は
まだ皮膚が薄くて。

熱い熱い、と
祖父に芋を投げ返す。
大きな手がそれを
半分に折ってくれて
バターを多めに、掬ってのせて。

枯れ葉の音色。
古い煙突のにおい。
夕暮れのにおい。

バニラは秋生まれで、
この季節の
少し寂しくなってゆく
空の色が
とてもすきでした。






さて
誕生日は早々と過ぎても
バニラはなんとかやってます。


ブログ友達、つぐみさん。
その
つぐみさん発信による
「つ・な・が・る」展が
大盛況のうちに終わりまして。
皆さま、本当にお疲れ様でした〜🌟

実は
ここに参加しておられた方々は
バニラもずーっと繋がりのある
作家さんばかりなので

本当は、ひとりづつに
わー、きゃー、言って回りたいくらい
なのでありますが。



その賑わいの様子を
知らせてくれた友人たちにも
感謝♡

さて、
バニラはそんな中
どうしていたのかと言えば。

こんなにも
ワクワクが止まらない
企画なのに、なのに、なのに。

「目の不調」と「きのこ」に
やられておりました。
前回からの目の不調が、
中々
過ぎ去ってはくれませんで…。

ちょっとだけ…インスタならば
文字も少ないし…とか
思っていたのだけれども

少し覗いていたら、やっぱり
いろんなとこを
回ってみてみたい衝動が。

あれよという間に

目が石像、
頭がタイフーン化してきたので

同時進行は、今は無理だ…、と

バニラの企画に集中する日々と
なりました。


(あーあ。
わー、きゃー、言いたかったのに)


今はバニラの指先から
掌から
腕から

不思議のきのこを
うんとこどっこい、
収穫しているところです。


バニラのつくるブローチには、
其々の
ものがたりがございます。

猫たちにも。
勿論、きのこたちにも。



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バニラの頭の中。

とある道を
通ってゆきます。

辿り着いたは刺刺の樹の下。

そのうちに
バニラの手も
刺刺の樹と同じになって。

そうして、生えてきたのを
少しづつもぎ取ります。





「帽子茸科目」〔王冠茸・別名:南瓜茸〕




羊毛のきのこ。

普通の布フェルト(水フェルト)
を作る時よりも

ずっとずーっと薄い、
「膜」のようなものを作りたくて。

天然生地と羊毛は
絡まってゆく。

薄く作るのは、
きのこの不思議な膜と、
一部が破れたり、剥がれたり
したような

そんな質感を出したかったのです。


布フェルトと
アンティークのビーズと生地。
手書きで描いた、点線みたいな刺繍。

枯れ葉色のきのこ。









「棘の木クラゲ科」〔王女の襟茸〕





羊毛のきのこ。(もぎ取り途中。)


これも、やっぱり
薄い薄い、布フェルトを。

羊毛を薄く、薄く重ねる。
薄造りは、難しい。(刺身か)

部分的に、穴空きを。
合わせる布の透け具合。
この匙加減が上手くいかない。

小さなパーツ。


適温が、すぐに冷める。
何度も繰り返す。

熱と、圧力。
ひとりで、ゴシゴシ。
クルクル、丸めて、ぐいぐい。






立体刺繍の花びらみたいに
ワイヤーをとおしたら

ひらひら、不思議。
アンティークレースの内被膜。
金の縁取り。
王女のドレス、揺れる襟元。


きのこの柄を通しましょう。

うまくもぎ取れるかしらん。








「夜空茸科目」〔星の足跡茸:日蔭白化〕



これも、薄い羊毛きのこ。

傘のおもては
銀糸の刺繍、回る回るように。

星の軌跡の、写真のよう。
(見に来て下さったら、嬉しいなあ。)


アンティークレースのチュールのヒダ。

イシヅキを、染める前。


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きっと、なんでも
そうなんだと思うけれど。

試作、試作、
中々収穫出来ない。

やってもやっても
途中で「んーー…」と
小さな
違和感を感じたものは

結局、最後に何かが納得いかず。

留守番の箱に
入れて置くものばかり増えた。

それを集めて
ブーケみたいに手で掴んでみた。

それはそれなりに
愛らしかった。


合間には痛くて、
手が思うようにならない日も、ある。

あちこちと
こんなにも
体がままならないことが
悲しくもなる。

空気の冷たさが心地よく
なんでもできそうな日も、ある。






閃きで、留守番から
出てこられたり

パーツに分解して
新しく生まれ変わるものも。


「留守番の丸箱」は、
その時には無駄になったものの
集まりなのだが、
ずっと後になってから
思わぬところで使うことになったり
閃いたりと、

なかなか侮れないのだ。

いわばわたしの
ガラクタ宝箱。

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こうして、不思議のきのこを
もぎ取ってゆく。



もぎ取ったら、
秘密の納屋から箱を探して
採集ラベルを貼って。

 




「あぶく茸」

ハッとするよな、緑の内被膜。




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不思議な森の、刺刺の樹。


バニラのアタマの中の道と

誰かの浮かべたその道とは
「そうだ」
と思うならばきっと

繋がっていますから。



そこには
刺刺の樹の下、
バニラが立っていて

その手が、刺刺の樹と
同じになっていたら


不思議のきのこが
生えてくるのです。

よいのがあったら
そおっと
もぎ取って下さいましね。


バニラの秘密の納屋の
古い箱があれば

それに仕舞って
ラベルを貼って。


それが
vanilleの森の、きのこ狩り。


岩国「いろやギャラリー」にて
11番目の月
2日から、収穫できます。

🌟他にもすてきな作家様による、
不思議なきのこが集まります。








「つ・な・が・る」は、何処へでも。




つぐみさん、
すてきな作家さんたちの中

青い蝶は、緊張していましたか?

バニラもさりげなく
嬉しかったです。

お疲れ様、と
ありがとうと。


きのこから、蝶々へ。

これらは
つぐみさんだけでなく

すてきな「ヒト」と「場所」へ
繋がっているのであります。






そのおはなしは
また、いつか。


では。


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追記ーー。
きのこまつり
岩国市 いろやギャラリー
11月2日〜15日まで。(水)定休日

バニラも時々、在廊致します。
最初の在廊日は、11月2日です。
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キノコのこと、猫のこと、
色んなこと。こちらからも。