皆さま、お久しぶりです。
前回の続き…の、ようなもの。
今回は
不思議な「繋がり」を感じた
羊毛猫のものがたり。
~アトリエ.バニラ'sの"お洒落猫シリーズ~
「苺の月夜に、カフェで」



















夕暮れの頃。
時間は決まっていないけれど
フッと、ドアーに掛かる合図とともに
バニラ's世界の、とあるカフェ。
今宵もまた、
ターバンを小粋に巻いた
レディが顔を出します。
そのレディは、爪先で音も立てずに
彼女のリズムで
二階の窓のテーブルへ。
今宵は
待ち合わせなのか、1人なのか。
店主がいつものように
テーブルへ差し出したのは
1人サイズの、
フワフワのホールのチーズケーキ。
ここのお店のものは何故か、
ペロリと食べられるのです。
いつもなら、店主と
少ぉし、
他愛もない会話をするのですが。
(決まって、彼女から話してくれるのですが…)
今日の彼女は
窓の方を向いたまま。
店主はその様子が何となく
気になりました。
(…今日はボクから話しかけてみようか…)
どうしようか、暫し思案して。
ふとその横顔が
とても美しく、哀しげな事に気付きました。
"嗚呼、この人は
こんなにも綺麗だったかしら。"
お客様を
ただ、ジッと見る事などありませんでした。
それなのに、それなのに。
店主は中々眼を反らせずに…。
その間に、
他のお客様が誰も来ませんでしたから。
なんだか自分のココロの
ドンドンと鳴る振動が
彼女に伝わってしまうほど。
"泣いているのじゃ、無ければいいな"
と、ザワザワの心。
気づかれないように
ケーキの側に置いた、カップ。
ほんの一瞬、覗いた眼に
息をするのを忘れました。
心を囚われていた店主の指先、
「カチャリ」と鳴った、カトラリー。
レディは初めて振り向いて
「今日の月は苺のようね🍓…」と
小さな声で呟いて。
「…は、えぇ、と。そうですか」
…と、間抜けに返した相槌。
そそくさとテーブルを離れて
そぉっと下を覗いてもまだ
お客様は、1人だけ。
(うん、少しだけ、少しだけ…)
その足で、
店主の小部屋の天窓を開け
仰ぎ見たその月は
果汁が滴り落ちるよな
不思議で、赤い。
あの人の言う、『苺の月』だ。
"泣いていたように見えたのは
苺の月夜のせいにして…。"
「ドンドン」と「ザワザワ」を
手でグッと握りしめて。
いつものように。
次のお客様の支度をしに…。
















バニラ's世界の、小さな街の
煙突みたいな、ノッポのカフェは。
あなたが思う、「夕暮れ」から
そっとひらく、木のドアー🚪。
偶然見つけることが出来たなら、
バニラに教えて下さいませね。
📕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こちらは「猫展」に向けて、
今年初め頃から
装飾違いでいくつか作成していた
猫と、その『ものがたり』です。
対のように、店主の猫も
作成予定なので
この物語は、2人のもの。
別角度から。
こんなふうに、
赤い琥珀のような瞳の、ツンとした子。
青い空も、夜空も。
ふと見上げるのは好きな私ですが、
天体事情には疎いもので…
先日のあの、凄い名前の月の…
「スーパーナンタラかんたら、ムーン」
(わーー…我ながら酷い…。)
のことも
前日のニュースで初めて知りまして。

それは、見てみたいなぁ…と
ちょっと楽しみにしていたのですが、
こちらは曇り…
あーあ…な気持ちでいたところ、
こんなの見たかった!と、想像したような
見事なブラッドムーンが見られました



(この月のちゃんとした名前も記事も笑)
〜2月1日から27日まで〜
「猫いろいろ展」
「苺の月夜🍓」の猫のうち、
この子よりも先に
「いろや」さんに送り出した猫は
すぐに
お客様の元へ行ったとのこと。
バタバタしていて、写真も残せませんでした

まさか、猫のものがたりの先に、
ブラッドムーンが待っていようとは!
思いも寄らない「繋がる」に
バニラは1人、心の内で
(『わー♡』)…と、小躍り。
バニラの脳内妄想はたまに、
あちこちに手を伸ばして
「面白いこと」や「繋がる輪っか」を
連れて来てくれます。
今度はどんな出会いがあるかなぁ…?
次回(予定)は
新たに「いろやギャラリー」さんへ
連れて行った仲間たちを
紹介したいと思います。

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今日もまた
バニラの部屋に来て下さった皆さまに
ありがとうを、バニラより
🍨

