TDC展に行ってきました。
デザインを勉強しているわけでも、仕事に関連してるわけでもなく、ただ興味があって行きました。
なんと!無料なのです!!
デザインの展示会ってことなんですが、デザインを意識して作品(もしくは商品)を見るってことをあまりしない人間ですが、こうやって意識しながら見るとなかなか面白いんですね。
それで、感想はというと。
「文字や言葉なんて物理的には限りのある表現形式なわけで、そんな限りのある文字を言葉の意味以上のものにしてしまうものが芸術なのかなと思った。もちろん、文字を文章にすることも同じだと思うんですけど。 」
ってことです。ツイッターで言ったことなんですけど。
文字自体は日本語でひらがな51個、アルファベットで26個、漢字は何千とあるけど、結局は表現するツールで数にしてしまえば限りあるツールな訳です。
それを言葉や文章にしたり、デザインという芸術の中に組み込んだり、音楽に添えたりすることで、単なるツールで、形式である文字が言葉以上のものになってしまうだよな。
そして、それを芸術というんだろうと思います。
そんなことを感じたTDC展です。
ただ、大きなポスターを遠めで見たいなと思ったのだけれど、会場が狭くて見れなかったのが残念。
大きなものだからこそ、目の前にして他の関係ないものを排除して一点集中して見るという点では良いと思うけれど。
あと、学生さんが多かったせいか、メモを取りながら見ている方が普段の美術展より多かった気がします。
とっくに読み終わっていたのですが、なかなか忙しく感想が書けず…
やっと更新します。
内容はというと、青豆と天吾の愛の奇跡みたいになっちゃっててなんだか、二人の物語はしっくりとこなかったのですが、牛河の登場でかなり面白くなりました。
牛河がハードボイルドな感じです。
私はBOOK2の終わりで物語は終わっても良かったのではと、BOOK2を読んで思ったんですが、今回はなんだか中途半端だなと思ってしまいました。これだったら4まで続いて欲しいな。
ただ、内容は置いといて。
村上春樹の表現ってやはりすごいなと思いました。
もともと、彼の文体や比喩表現が好きで読み続けていたんですが、今回(Book3)はとてもしっくりときました。
というのも、海辺のカフカあたりから(?)、登場人物を表現するときに名前やら様々な人称使いをしていたのは気になっていたんですが、今回はその表現が違和感ではなくとてもしっくりきたのです。
その、”しっくりきた”と感じて読んでいるときはとてつもなく集中して読めたのと同時に、物語を客観的にも主観的にも読み込むことができて、1Q84という世界に潜り込んだような気分でした。
ときには空から天吾たちを見下ろして彼らの行く末を見ているのだけど、1Q84という世界の地に足を着いて村上春樹の文章の中に溶け込むときもある。
そんな感覚を持ちながら、特に後半は読むことができました。
後々、ツイッターで「映画の手法を文章で行っているのではないか?」と仰っていたのですが、確かにそうだなと。
客観的な目線と登場人物の目線で描かれているのは映画ではもちろんよく使われている手法ですよね。
それを文章でやってのけてしまう村上春樹はやはりすごいなーと。
村上春樹がそれを意図して書いたかどうかは分からないけど、以前に「少年カフカ」で彼が「教えられないけど、人称使いは意図して書いている」と仰っていたので、もし本当に”映画方式”を使って書いているのだとしたら、私はハマッってしまったんでしょう。
読み終わった後、久しぶりに集中したので(しかもとてつもなく)、ご飯をたくさん食べたのと、食べている間にテレビに目もくれずもくもくとご飯を食べました。


